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2021.01.20 /
第65回:新しいモデルハウス誕生
現在渡邊工務店では大府市にある木造住宅専門住宅展示場「健康木の住まい ウッドビレッジ」内で新しいモデルハウスを建築中です。 4月3日(土)・4日(日)にグランドオープンを予定しています。 あらためてご案内申し上げますので、是非ご覧いただければありがたく存じます。 隣の建物は「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場 です。 通路を挟んで向かいには「天然木の家・我が家の発電所」大府展示場 が建っています。 建物の大きさやテイストも異なりますので、渡邊工務店の建物を一度に体感したい皆様には渡邊工務店のウッドビレッジとしてご来訪頂ければ幸いです。 現在は新型コロナによる緊急事態宣言が再発令され大変な時期が続きそうです。 しかしながらワクチンのめども少しずつ立ち、アフターコロナの暮らしに思いを巡らせることも多くなってきました。 これからは人生において住宅の持つ重要性が高まり、それに伴って渡邊工務店の特徴である天然木等の素材に対する拘り、その拘りの素材を活かす匠の技、114年に渡りそれらの拘りや技を培ってきた業歴から生まれる信頼と実績が、アフターコロナの「ニューノーマル」という今までと違う世の中の暮らしにお役に立てると考えています。 「ニューノーマル」はコロナ禍以前よりDXの進化により、ITを活用したリモートワークや非対面、非接触の消費活動や学習活動が進んでいたものの、いずれやって来るであろう社会の変化がコロナ禍で一挙に進み、もう後戻りのできないところに来ていると思います。 リモートにより家で仕事や学習をする機会が増え、消費活動もアマゾンや楽天のEコマースを使い、銀行や行政の手続きも電子化されて自宅で対応し、5G時代は医療も遠隔操作やパソコン画面に置き換わり、美術館や観劇、スポーツ観戦、観光もAR(拡張現実)やVR(仮想現実)で、自宅にいるだけでリアルに体験できる時代になってくるように思います。 そんな時代だからこそ、家にいる時は自然な環境の中で家族との触れ合いが大切になり、非現実、ニューノーマルを感じさせない空間が情緒的に必要になると思います。 先ほど述べた渡邊工務店の素材、匠の技、114年の業歴は他社が真似のできない特質であり、ニューノーマルの家造りのキーワードになると思います。 渡邊工務店が薦めている次世代全館空調マッハシステムの他社が真似のできない特徴は「小温度差・大風量」の空気環境を作り出せることです。 これにより空調機器で室内の空気を管理していることを忘れさせるような空気環境を実現できます。人にもその自然さは有益ですが、木にも優しく有益で、自然さを追求するニューノーマルの家造りは最適です。 経済が成長する時は、新しい工法や、先進的な設備が求められてきたと思いますが、社会がDXにより進化し、ニューノーマルに生きる家の暮らしは、天然木や優しい空気環境がそこで暮らす家族を育むようになるように思います。 そんな時代に渡邊工務店がお役に立てることができれば、大変嬉しく思います。 木造住宅専門住宅展示場「健康木の住まい ウッドビレッジ」にて皆様のご来場を、スタッフ一同心よりお待ちしております。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場について詳しくはこちら ■「天然木の家・我が家の発電所」大府展示場について詳しくはこちら -
2020.12.24 /
第64回:迎賓館
迎賓館とは、外国の賓客を歓迎し、もてなす為の建物と言われています。 お正月は、年末の大掃除を行って、松飾りをあしらって、おせち料理を用意して、かつて私の家は商家だったので年始のお客様をお迎えしたりしていました。 最近は里帰りの子供たちが帰ってくるだけですが、それでも小さいながらも我が家は迎賓館となります。今回は新型コロナウイルスの影響で少し違ってきて残念ですね。 迎賓館の話をもう少し掘り下げてみたいと思います。 渡邊工務店もオフィシャルの迎賓館の建設に携わったことがあります。 1989年の世界デザイン博覧会で迎賓館として利用された「清羽亭」です。 水辺に舞い降りた白鳥をイメージした数寄屋造りの茶室で、池とのバランスが落ち着いていて平屋の建物が景色に溶けるようです。 その場所は名古屋市熱田区にあり、その名も「白鳥庭園」です。 設計は中村昌生先生です。 愛知県生まれで、京都工芸繊維大学名誉教授、福井工業大学名誉教授、京都伝統建築技術協会理事長等を歴任されました。2018年91歳で逝去されました。 渡邊工務店も清羽亭の施工にあたり様々なご指導を頂きました。 また日本国の迎賓館である京都迎賓館においては京都迎賓館伝統的技能活用検討委員会委員長として深く関わって来られました。 2005年に開館した京都迎賓館は、多くの京都在住の職人が衣食住に係る日本の技術の粋を結集して作られた施設で、外国の国家元首や政府の長などの国賓を迎え入れた時に、会食や宿泊等の接遇を行います。 ▲京都迎賓館正面玄関(内閣府迎賓館ウェブサイトより) それまでは現在の迎賓館赤坂離宮がその任を請け負っていました。 明治期において本格的な近代洋風建築のネオ・バロック様式宮殿建築として建てられました。晩餐会の風景もフランス料理がメインだったと思います。かつての日本が欧米の列強に追い付け追い越せの時代背景から考えると、当然だったのかも知れません。 それを見て京都の料理人は、いつかは和食の日本料理で晩餐会を開催したいと思っていたようです。 現在の京都迎賓館の晩餐会は、京都の老舗料亭が持ち回りで対応されているとのことです。 ▲迎賓館赤坂離宮正面玄関(内閣府迎賓館ウェブサイトより) 時を経て、和食、和食器、和家具、数寄屋建築、日本庭園等の日本の匠の技で最高のおもてなしを誇れるようになったことを嬉しく感じます。 最初の話に戻りますが私のような市井の日本人も、衣食住の匠の技に触れる機会は多くなりました。また、年を重ねるほどそのような機会は増えて、感慨深くなります。 人生の時間軸は長く、そして成熟化していくと考えたとき、日本の匠の技に触れる機会が増えることは、豊かな暮らしにつながるように思います。 素材としての天然木のこだわり、自社大工の匠の技、2021年で114年となる業歴等は、渡邊工務店が他社と大きく異なる存在意義としてご理解いただけると思います。 渡邊工務店の住宅に対する思いは、「清羽亭」をはじめとして、社寺や数寄屋建築に携わった自社専属の大工が建てる天然木の木造建築に暮らして頂ければ、上に述べたそれぞれの迎賓館の歴史の流れの意味するところと少し通じるように思います。 渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら 熟練大工の匠の技について詳しくはこちら 渡邊工務店の歴史について詳しくはこちら -
2020.12.15 /
第63回:“鬼滅の刃”を見て鬼を想う
テレビアニメで鬼の描き方に感じるものがあったこともあり、先日話題の“鬼滅の刃”をイオンシネマで見てきました。 評判通りの良い映画だと思いました。 こちらは、私が思う現存する“鬼滅の刃” 国宝 太刀 童子切安綱 平安時代・10~12世紀 のホームページよりリンク 鬼退治の伝説で登場するのですが、平安時代の武将源頼光が京都北部の大江山で暴れていた鬼の“酒呑童子”を退治したとき、その首を切った名刀でその名も“童子切安綱”と呼ばれています。 安綱とはこの太刀を作った刀工、伯耆安綱のことです。 一説によりますと、当時大江山近辺は鉱山で栄えた裕福な地域でした。 そこに目を付けた都の勢力が、武士を派遣して制圧し富を侵奪したという背景があり、討伐の歴史を鬼退治伝説として伝え、討伐した人たちを鬼と呼んだという話もあります。 歴史的に見て鬼といわれるのは、滅ぼすべき敵であり、勝者からみた敗者の立場の人たちです。 “鬼滅の刃”は、鬼にならざるを得なかった人たちにもスポットライトを当てているところが大人の鑑賞にも耐えられるアニメの所以かなと思いました。そういえば、当初は深夜放送のアニメだった事もうなずけます。 ひょっとしたら、家を建てる時の“鬼門”にもそんな鬼たちの悲しいストーリーがあるのかもしれません。 かつて中国でも日本でも、昔の都から見て鬼門(北東)の方角の敵を退治したり、防御のために戦ってきたりした為、その人たちを鬼と呼んでいたと思います。 これは歴史の勝者の論理で、もし負けていれば敗者の鬼として歴史に扱われていたかもしれません。 そう考えると、鬼門の習わしは歴史の勝者の体験を踏襲し縁起にかかわる風習だと思いますので、今を生きる人間として大切にしていきたいと思います。 しかしながら、“鬼滅の刃”を見た後では、鬼たちにも思いを馳せる気持ちも湧いてきます。 そういえば以前、キャチコピーの勉強をしているときのあるフレーズを思い出しました。 「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました」というキャッチコピーで、「しあわせ」をテーマにした2013年度新聞広告クリエイティブコンテストの最優秀賞作品です。 桃太郎の物語も、立場によって本当に「めでたし、めでたし?」を問い、何かを考えさせるエッジの利いたコピーとして話題になりました。 当時は物事の本質を深く考えるきっかけになるとして、「学校の教材」にもなったそうです。 私は家の間取りを考える時に鬼門に拘りますが、“鬼滅の刃”のストーリーように鬼のことを想うと感慨深いですね。 ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.12.10 /
第62回:長寿命住宅とリフォーム事業
多くの住宅会社が木造住宅の長寿命をアピールする場合に、世界最古の1300年を超える歴史を持つ木造建築、「法隆寺」のたとえをするケースあります。 なぜこんな話をするかというと、ある本でこんな話を読んだからです。 「法隆寺を建てた大工は、1,300年もつものをつくったのではなく、1,300年もたせるに値する建物をつくったのです。」というくだりです。 老朽化し、欠陥がでてきても修理と補強を繰り返し、その建物を愛し生かし続けさせようという匠の技の大工の維持管理があってこそ、1300年も残ってきたものと語られていました。 (参考:岩波新書 建築工学者、東京大学名誉教授坂本功著 木造住宅を見直す より) もちろん、法隆寺は建物の中心にある「心柱」を中心に5重の塔が緩くつながり、柔構造で地震の強い揺れを受け流すような地震対策をとっており、地震対策の建築としても凄いです。 現在の東京スカイツリーも同様な仕組みだそうですね。 また、法隆寺の建造物で使われている木材は、木材の中でも最高レベルの耐久性と保存性を誇る桧(ひのき)を使っています。 一般的に、適正に管理された桧は伐採後の100~200年で少しずつ強度を増して、1000年が経過するまで強度は建築当初とそれほど変わらないとも言われています。 法隆寺の桧の柱には当時の大工や僧侶のほか、多くの参詣の人々の皮膚感覚が残っていると思います。 そう考えると、ロマンを感じて感慨深いですね。 日本の古い町並みや古民家、社寺も同様ですね。 木の特性を無視した集成材や新工法では難しいかもしれません。 そんな愛のない家は長寿命の気力も伺えず、30年ぐらいで滅失してしまうようになるのかも知れません。 しかしながら、法隆寺も長い歴史の中で火災に遭遇し、大修繕を繰り返したりしています。また、日々建造物を維持管理する大工によるメンテナンスは欠かさず行われていたことと思います。 昔から大きな社寺には宮大工集団の大工の組織があったとのことです。 そんな役割を渡邊工務店も担っていければと思っております。 渡邊工務店は、「百年住み継ぐ家」を目指し、維持メンテナンスの仕組みとして「60年保証システム」を取り入れています。 この仕組みのベースになるのは、法隆寺を建造した大工の心と同様に天然木のこだわり、匠の技、113年の社歴です。 その為にリフォーム事業も大切に育てています。 もちろん、世の中のリフォーム会社の主な業務となっている、住宅設備の交換や内装外装のやり替えも守備範囲です。 しかしながら他社との大きな違いは、自社専属の大工によるリフォーム工事に特色があり、渡邊工務店で建てていただいた建物の大規模リフォームや古民家再生、マンションリノベーションでは、専属大工だからこその出来映えにご満足いただけると思います。 欧米の家は慈しみ手をかけた「百年住み継ぐ家」として維持メンテナンスされるので、結果的に長寿命住宅になっていると思います。 各国の家への手のかけ具合いの比較では日本が一番低いのが残念。 愛しい家が地域に愛され誰かに住んでもらえるレベルが、日本が一番低いのは悲しく思います。 せっかく建てた愛すべき家が、壊されて社会資産として継承されないことは国の損失でもあると思います。 百年住み継がれる住宅が日本の当たり前になるといいですね。 ■多彩なリフォームについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.11.19 /
第61回:木材生産地からの直接買付と自社で行う番付作業
渡邊工務店は生産地の木材卸業者、製材工場より直接買い付けた東濃桧などの天然木を自社の「木材センター」で、前回コラムでご紹介したように「番付」作業のときに直接確認し厳重に品質管理された木材にて建てています。 渡邊工務店は社歴113年になりますが、その長い業歴の中で培われた生産地の木材卸業者、製材工場の皆様との信頼関係の賜物であると思います。 一般的にはそのような生産者との信頼のルートの構築は難しく、直接、木材の買付をしたくても難しいようです。 多くの会社では木材製品としてプレカット工場を持つ卸売業者より、購入するケースが多く、他社では建物の木材をお客様の現場で初めて見るようなケースが多々あるように思います。 「番付」時の木材品質のチェックについては風倒木や含水率のチェックがあります。製材されてきた木材の中には稀にですが木材の成長時に強風にあおられて一度木部に「ヒビ」が入ったまま成長したものが混ざっていることがあります。 よく見ないと見た目はほとんど変わらず区別しづらいのですが、人間でいえばあばら骨に「ヒビ」が入った状態なので渡邊工務店では一本、一本チェックして排除しています。 また、木材の含水率の適正基準の管理は長寿命に大きく影響しますが、同様に行い、安心して長く住んでいただけるように自社検査をしています。 適正に管理された東濃桧は下記のように伐採してから1000年以上持つこととなります。 ※朝日選書262 日本人と木の文化(小原二郎著)より 「古材の強さ(ヒノキ)」を参考にして作成。強度は圧縮強度。 信頼の証として東白川製材協同組合より頂いた東濃桧造りの感謝状です。 もう一つ、番付作業時で大切なことは木自体の木目や節のチェックです。伝統的な木造建築は木材の柱が構造材であり化粧材の役割を持っています。特に節のない、もしくは少ない素木の柱は、けがれがなく尊ばれています。神社や結婚式場などの神聖なエリアは特にそのような傾向が強いと思います。 渡邊工務店では床の間のある和室だけでなく、柱のそれぞれの面が見えているところは暮らしている皆様がどのように見て、そしてどのように感じられるかを素木の特性を考えて「番付」作業を行っています。 このように自社で番付作業を行うことは、伝統的な木造業者にとって大切にすべきことだと思います。 ■徹底した木材管理について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.11.10 /
第60回:ものつくりの心と番付作業
下の浮世絵は葛飾北斎の富嶽三十六景 遠江山中です。 有名な浮世絵でかなりデフォルメされているのかなと思っていましたが、右の写真を見るとほぼ同じですね。 写真の時代もそんなに変わらないのが不思議な感じです。 (ジャポニズム-浮世絵と写真の比較-より参照) 葛飾北斎は江戸時代の200年位前の浮世絵師です。 当時建築された社寺や古民家は現在でも数多く残っているので、天然木に対するこだわりと大工さんの技術には感心させられますが、 そのようなこだわりや技術は、時代の進化や変化によって置き去りにされていくような気がします。 木材を刻む過程に工業化や電動化の取り組みを進め、大工さんの現場での苦労や手間を省力化することは時代の要請ですし費用面でも大きく寄与をすることは理解いたしますが、木の本質を見ないで工業化製品のように扱うのは木造建築の良さを減殺するように思います。 天然木であるならば木材を組み立てる前に柱の性質を見極めることは欠かせないことと思います。 変えてゆくべきところと、変えてはいけないところで昔から「不易流行」と呼ばれているところだと思います。 渡邊工務店では家を建てる設計図に基づいて、どの柱をどんな風に使うのかを決めていく番付作業を自社で行っています。 建物平面図を格子状に割付、図面縦軸下から123~と図面横軸右からいろは~と記号番号を打ち、どこに柱を立てるのかを決める作業です。 図面右下角が「いの1番」です。 「一番最初に」という意味はここから生じたともいわれています。(諸説あり) 渡邊工務店はお客様の建築に使われる天然木を見ながらこの作業を飛島村本社の木材センターでその道のプロが行っています。 その柱の配置を決定してプレカット工場に支給して、電動工具を使ったりしますが、それでも天然木のこだわりがあるので大工道具の数と種類は一般の住宅会社より多いと思います。 飛島村本社の木材センターや銘木館を是非ご覧いただければ幸いに存じます。 皆様のご来場をスタッフ一同、心よりお待ちしております。 ■徹底した木材管理について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.10.13 /
第59回:カリモク家具共催インテリアフェア
先週、カリモク家具本社ショールームにて渡邊工務店と共催でインテリアフェアを開催いたしました。 既に渡邊工務店の建物にお住いのお客様や、ご建築中そして建物のご検討をいただいています26組のご家族様にご来場いただきました。 カリモク家具と渡邊工務店のインテリアコーディネーターが総出でご対応させていただきました。 特に、現在建築中のお客様からは建物の床材や柱材と家具の木部や塗装の色味や質感を解り易く検討出来たこと、カーテンの生地やソファの張地を選ぶ際にインテリアコーディネーターのトータルアドバイスがお役に立つことができたようで大変ご満足をいただいたように思います。 また、ご家族皆様で様々な家具の設えコーナーを巡ること自体も楽しそうでした。 カリモク家具の担当者に他社との違いや強みをお聞きしました。 日本では、日本と北欧の2大家具販売会社がリーズナブルな価格とデザインを売りに市場を席巻しています。 カリモク家具は、素材と製造方法にこだわりがあり、末長く愛着を持って使い続けていただくところをアピールしたいとの事でした。 地元の自社工場で生産するのですが、熟練の職人の仕事と、トヨタをはじめとした製造業のDNAを大切にした工場ラインでの製造工程管理の徹底により、品質と価格の最適バランスに拘りがあるとの事でした。 カリモク家具は、自社製品についてはメンテナンスのための修理やお手入れ対応は何年たってもやっていただけるそうです。 20年から30年経った家具の塗り替えや生地の張替は、毎月何件も当たり前の様にされているとの事でした。 60才を超えた私には大切に思うところです。 私は30年以上前、家族の記念に丈夫で大きなダイニングテーブルを購入しました。 三人の子供達と夫婦二人の家族はそこで食事をし、団欒を楽しみ、勉強もしました。 良いことも、悪いことも、楽しいことも、悲しいことも家族の成長とともに見守ってくれていたテーブルでした。 現在、三人の子供達は全員巣立ち、我が家は老夫婦の二人だけになったので、この機会にキズのついた大きなテーブルを処分し、小さめの新しいテーブルを買おうかなと考えたところ娘から反対をされました。 実家に帰ったときにあのテーブルがなくなっているのは嫌だと言われました。 なんだか嬉しくもあり、今もこれからもこの古い大きなテーブルはずっとこのままです。 孫がもう少し大きくなったら、塗り替えのお手入れをしようかなと考えています。 もしこのテーブルが10年位でガタガタしていたら、こんな話にはならなかったですね。 実は私の家にも10年以上前に購入したカリモク家具の小物があったので家具の裏を見てみると製品番号がありました。 これがある限りいつまでたっても安心です。 (カリモク小物家具) (製品番号) 渡邊工務店で建物を建てていただくお客様は天然木のカウンターのファンが多く、天然木のテーブルやカウンターを飛島の木材センターで天然木の銘木板材を選んでいただいて設置するケースが多いのですが、家具としての椅子を設えることが必要になります。 そんな時にカリモク家具で気に入った椅子をご検討いただくこともいいのかなと思いました。 下記は天然木カウンターに合いそうな椅子を私なりに選んでみましたがいかがですか? 皆様、直接ショールームに行かれるのも、渡邊工務店の営業もしくはインテリアのスタッフにお声をかけていただいてご来場いただくこともご検討頂ければ嬉しく存じます。 ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.09.30 /
第58回:森林を活かす都市の木造化推進協議会加盟のお知らせ
この協議会は、先人が戦後営々として育んできた我が国の森林資源が今まさに利用期に達しており、森林の健全性の維持及び地球温暖化防止、地方創生、国土強靭化等の観点から、その活用は森林・林業・木材産業関係者のみならず国民的な課題であるという趣旨で設立され、それに賛同される団体、企業、地方公共団体、学識経験者に参加を呼び掛けられました。 政治、行政、民間企業、学術機関が協力して日本の森林資源の充実と地球温暖化防止、地方創生、国土強靭化への森林資源の役割を増大していこうとするものです。 (森林を活かす都市の木造推進協議会のホームページより) 渡邊工務店は地域密着企業で、113年の業歴や地域とのつながりを大切にしています。渡邊工務店の本業を通じて「森林を活かす都市の木造化推進協議会」の掲げている課題解決に少しでも貢献したいとの想いから本協議会に入会致しました。 「森林を活かす都市の木造化推進協議会」の活動内容は林野庁の都市木造化関係の政策ともリンクしてきます。 その中でも渡邊工務店の本業に沿ったものを紹介します。 林野庁の林業成長産業化総合対策として事業の全体像を山で木を育てる森林組合や製材工場からそれをプレカット会社で加工し、そして都市で建築をする木材需要者(工務店、建設会社、ハウスメーカー等)までを川が流れるような川上から川下までの事業として捉え、それぞれ連携して木材の安定供給や流通コストの削減を推進し支援しています。 渡邊工務店は自社仕入れ・検査で高品質木材と価格削減に挑戦しています。 川上から川下までの事業過程に直接かかわっているところに大きな特色があります。 また、顔の見える東濃桧材を理解していただきたいとの事で、実際に東濃桧を仕入れている製材組合の山で植林ツアーを毎年開催しています。残念ながら今年は新型コロナウイルス感染症の関係で開催中止となりました。 (徹底した木材管理) (植林ツアー) このようにして良質な東濃桧や長良杉などの地域産材の振興と活用に寄与しています。また、113年の業歴を背景にしてその約半分の期間ですが、建物の60年長期保証システムを構築し、安心して末長く暮らしていただく取り組みも始めました。 地域材でお建ていただいた建物を適切なメンテナンスを入れながら長く使っていただくことによりウッドマイレージ(運ばれる木材の量が多い程、運搬の距離が長い程、輸送の為の燃料の量は増大し環境に対する負荷は大きくなりますが、「木材輸送量×輸送距離」を「ウッドマイレージ」として環境負荷を表し、環境についての課題を検討する数値的な指標)とスクラップ・ビルドの環境への負荷が軽減されると思います。 林野庁では「木造住宅の生産体制整備事業」として大工技能者等の担い手の確保・育成事業を支援しています。 渡邊工務店は自社専属の90余名の棟梁と大工をはじめ、300名を超えるエキスパートが所属する木造建築の職人カンパニーです。 単に組み立てるだけの仕事ではない高い技術の裏打ちが113年の業歴を支えてきたと思います。このような職人集団の中で若い職人が次々と育っています。 また地域密着企業の特色として独自の仕組みが渡辺社長自ら完成現場の出来映え確認を竣工検査とは別に行っており仕事を通じて匠の技の継承に寄与していると思います。 その他にも林野庁においては、木造耐火部材等の利用拡大、中高層建築物を中心としたCLT等の新たな木質建築部材の利用促進を支援しています。 渡邊工務店としても官公庁の建物や防災施設、ビル等を手掛けているので今後積極的に取り組んでいきたいと思っています。 森林を活かす都市の木造化推進協議会加盟を契機として渡邊工務店の本業を通じて地域の皆様により一層貢献していく気持ちを改めて強く持ちました。 ■森づくりの活動について詳しくはこちら ■SDGsの取り組みについて詳しくはこちら ■60年長期保証システムについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.09.02 /
第57回:大府平屋展示場デザインの再現性とお客様の家
先日、名古屋市名東区と瀬戸市にて、お客様のご厚意によりお引渡し前の建物の内覧会を2棟同時に開催させて頂きました。 どちらも平屋の建物の見学会で規模感や外観や内覧の雰囲気といい、健康木の住まいウッドビレッジ大府平屋展示場のデザインテイストを感じました。 杉材や桧材等の天然木だけでなく、外観や基本的な間取りとともに、マッハシステムを備え、キッチン、浴室、トイレなどの住宅設備機器も同様なデザインテイストに思いました。 多くの皆様に大府平屋展示場を見て頂き、平屋暮らしのデザインとして共感を頂き、ご参考にして頂くことができれば嬉しく思います。 大府平屋展示場の外観と内観 これから平屋を検討される皆様に大府平屋展示場をご覧いただければ幸いです。 ここからは見学会の建物の外観と内観を見学会当日私が写したスナップ写真です。 南側外観 ウッドデッキ 北側玄関 ダイニングキッチンと大黒柱・造作引戸 勾配天井と大黒柱 ■「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場について詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.08.26 /
第56回:パッシブデザインハウス
パッシブデザインハウスの“パッシブ”の意味は「受動的で自らは働きかけない」です。 地球環境に配慮したパリ協定の後、ドイツなどのヨーロッパの高緯度エリアで設計され自然エネルギーで住宅エネルギーを賄う、石油や外部からの電気・ガスを使わないゼロエネルギー住宅として見られることが多くなりました。 日本の昔の家もパッシブデザインハウスで、夏をもって旨とすべしと言うように、打ち水をしたり、葦簀をかけたり、朝顔や風鈴をしつらえたり、軒や庇の出を深くするなど様々な暑さをしのぐ工夫がされていていましたが、冬は厳しく現代の生活環境や気候環境の基準からすると快適な暮しには程遠いように思いました。 現代の日本では、建物のUA値(外皮平均熱貫流率といい家の中から外へ逃げる熱の値)を小さくし、電気・ガス・石油等、外部からのエネルギーをなるべく使わないようにして環境の負荷を下げ、快適に生活できる地球にやさしい暮らしを目指していると思います。 <パッシブゼロエネルギーを極める対策> ① UA値を下げる為に、高性能トリプルサッシの採用や断熱材を厚く強化し、家の隙間にシートを被せたりしてUA値を徹底的に下げる。 ② 建物の周りに落葉樹やグリーンカバーを配し、夏の日差しを緑葉で避け、冬は落葉で日差しを受け入れ、窓を開ければ清々しい風を感じる微気候デザインの植栽計画を行う。 ③ 軒の出を深くし、太陽の南中高度(太陽が真南にきて、いちばん高く上がったときの地平線との間の角度で夏の名古屋では70度位)の高い夏は日差しを遮り、南中高度の低い冬場(冬の名古屋では30度位)は建物の中まで日差しが入るようにする。 ④ 太陽光発電パネル、太陽熱温水器、地熱利用等の自然のエネルギーを取り入れる工夫をし、外部からの電気・ガス・石油を使わない地球に負荷をかけない仕組みを作る。 ⑤ ウッドマイレージを減殺する為、木材を遠く離れた海外から船で運んだりすることを止め、せっかくの天然木を、工業製品の様に集成材に加工する費用を省き、地産地消の地場木材を使い、地場産業育成により山林再生まで考えたサステナブルビジネスモデルを指向してゆく。 木材の価格差は外国産集成材と地域材の絶対価格差は縮小しています。 しかし価格の構成比はウッドマイレージの関係で外国産材は運搬燃料費の割合が多くかなり異なると思います。 ⑥ 雨水を利用する天水タンクを設置し、生ごみはコンポストで堆肥を作り自宅敷地内で再利用最終処理を行う。それにともない家庭菜園を促し、楽しく自家消費野菜を育てることにより結果的に社会に負荷をかけない仕組みを作る。 スウェーデンやドイツ等ではこのようなことを徹底的に追求して、外部からの電気・ガス・石油を使わないゼロエネルギー住宅や家庭菜園・家畜を育て自給自足の生活スタイルを徹底し、ある意味仙人のような暮らしを志向されている人々もいます。 渡邊工務店では天然木の住宅で快適に暮らすこと、負担するエネルギーと設備投資費用を一般的な樹脂サッシや断熱材をベースに家庭用エアコン1台で定められたUA値の均衡エネルギーバランスをデザインする“マッハシステム”で挑戦しています。 しかしながら、お客様に求められれば太陽光と太陽熱を両方活用したパッシブデザインのレジリエンス住宅を供給することも可能です。 国土交通省の主管する令和元年度サステナブル建築物等先導事業(省CO₂先導型)について渡邊工務店も参加するプロジェクトハイブリッド太陽エネルギー利用住宅先導プロジェクトが採択されていることも併せてご紹介いたします。 (FHアライアンスホームページより) 渡邊工務店は様々なポイント(建築予算、天然木の風合い、暮らしの快適さ、地域気候環境、地域産材との連携、UA値の均衡エネルギーバランスを考えた設備投資等)を深く検討し、新しい取り組みにもチャレンジしてお客様それぞれの住まいの最適解を求めていきたいと思います。 <ご参考コラム> ウッドマイレージのコラム 先導事業の取組のコラム レジリエンス住宅のコラム ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら