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2023.04.28 /
第101回:縁側と庇とカバードポーチ他
5月になると庭やテラスといった室外や、室内と外を繋ぐ縁側に出ると気持ちがいいですね。 縁側があると気軽に日向ぼっこをしたり、庭の手入れをした後にお茶を飲んだりできます。 近所の方々と話し込んだりする社交の場にもなります。 そこに庇があれば日射も遮られて暑くもなく、ずっとのんびりしていられますね。 縁側は、古には生活様式としての建物の外周の通路や座って作業をする実用的空間でした。 高床式住居の頃から建物に実装されていた実用的なスペースで、現在でも古民家農家では深い庇の下の縁側で、農作業をしていた歴史を刻む建物を多く見ることができます。 しかしながら、神社や寺院建築の発展や、洗練されていく日本建築の進化に伴い、縁側は美意識や文化の側面を持ち始めたのかなと思います。室外(庭)と室内の境界をあいまいにする空間が外界と内界をぼかすというような空間の美意識に繋がっていったように思います。 京都のお寺巡りをするとその風情が良く理解できると思います。 渡邊工務店の施工事例や展示場の縁側を取りいれた建物など参考にして頂ければ幸いです。 下記写真は「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場の縁側です。 縁側の心情は日本だけでなく海外の建物でも同じようにあるように思います。 海外の映画に見られる郊外の家や西部劇に出てくるカバードポーチ(屋根に覆われたポーチやデッキ)です。 庭や道路に面してカバードポーチのロッキングチェアでゆったりくつろぐ姿は日本の縁側に通じるものがあると思います。 下記写真の建物は三重県の桑名市にある六華苑で、南面にカバードポーチがあります。 文明開化のシンボルである鹿鳴館を設計したジョサイア・コンドルの設計で、一般公開されていますので機会があれば是非ご覧ください。 六華苑ホームぺージより。 洋風の庇の無い家でもオーニングを取り付ければ縁側の雰囲気が味わえます。 オーニングはテント布地などの丈夫な布で日差しや雨を遮る可動式の布製の庇のようなものです。イタリアンテイストでカフェスタイルが似合いそうな雰囲気を醸し出します。 下記写真はオーニングをフェンスにかけて設置したところです。 その下の写真はオーニングを巻き戻して仕舞った後の写真で空がきれいに見えています。 紫外線を80%~90%くらいカットし雨除けにもなるので重宝します。 テーブルや椅子を出して自宅でカフェテラスの雰囲気も楽しめます。 リフォームとして後付けで施工できるので既にお住まいの方もご参考になれば幸いです。 ■天然木と暮らすリフォーム&リノベーションについて詳しくはこちら ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら