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2022.09.30 /
第94回:夢かなう
秋の気配を感じるようになるとバラの季節になりますね。 華やかな春のバラと異なりますが、気温の関係なのか香りや色合いが鮮やかで、一輪一輪の艶やかさを感じます。 先日キッチンカウンターにバラを飾りました。手前のブルーのバラの青はフェイクです。 後ろに見えるホワイトのバラをブルーの色素の花瓶に一晩挿しておくと、バラの茎の道管が吸い上げてバラの花弁をブルーに染め上げます。 青いバラは現実には存在しなくて花言葉は「不可能」でしたが、ある企業の努力で青いバラが完成し、花言葉は「夢かなう」となりました。 但し、その青はアンティークカラーのようでコバルトブルーの鮮やかさではありません。 皆さまの夢をかなえたいと思ったときに、青いバラを飾ってみてはいかがですか。 渡邊工務店はお客様の持ち家の夢をかなえるお手伝いを担っていると思っています。 ところで日本人の持ち家の夢は注文建築がメインブランドで、規格住宅や建売住宅、ましてや中古住宅はセカンドブランドの様に扱われています。 中古住宅の資産価値は新築に比べて極端に低く20年も経つと半分以下になります。 このことは、日本では常識ですが世界では非常識であることをご存じですか。 少し古いデータですがその傾向は今も同様で、住宅投資と住宅流通の中身が日本と随分異なるからです。 国力の大きいアメリカは新築住宅も多く見られますが、ほとんどが建売住宅でその間取りも規格住宅の組み合わせです。 世帯当たりの住宅購入負担は注文住宅に比較して低くなるように思います。 しかし、アメリカの一般的な分譲地は美しくて住みやすいように思いますね。 スーモジャナールより引用 日本のローコスト住宅のたたずまいとは異なるように思います。 建売の規格住宅だからこそ、ファサードのデザイン(建物の正面のデザイン)を大切にしているように思います。 欧米の常識はフロンティア精神(開拓者精神)に富み、生涯に何回も引っ越しをして人生を切り拓いていく国民性で育まれ、日本の様に農耕民族として土着志向が強く結果的に持ち家を終の棲家と考える価値観は違いがあり、複数回の転居を前提としているので住宅を大切な資産として守り、居住している建物に更に付加価値を付けて市場の商品として将来高く転売する意識があるように思います。 結果的に、住んでいる家族も毎日快適な暮らしを過ごせることになると思います。 毎年の投資額は低くてもインテリアはアップグレードされ、建物の日常の維持管理やエクステリア、ガーデニングも美しく保たれ、中古住宅の価格が新築時を上回ることは当たり前で住宅の平均寿命も結果的に長くなります。 アメリカの地域住民は分譲地の維持管理意識が高く、分譲地の芝生が綺麗に整えられ、庭木が剪定(せんてい:樹木の枝を切り形を整えたり風通しを良くすること)されて、美しい理由は公徳心(社会の一員としての自覚に基づき、公共のマナーや利益を守ろうとする心)が高いからだけではありません。 管理されていない家があれば、その事実が地域全体の不動産価値を低下させることになり自分の不動産の資産価値を毀損(きそん:利益・体面などをそこなうこと)するからともいわれ、芝を刈らないでほったらかしていると訴訟になることすらあるようです。 渡邊工務店では規格住宅、天然木の家「ふたり」シリーズを販売しています。 こちらの天然木の家「ふたり」はグローバルスタンダードの家と考えています。 天然木の家「ふたり」は、多くの住宅メーカーが注文住宅のセカンドブランドとして一部間取や仕様変更等をできるようにし、注文住宅のワンランク下の価格戦略を中心に販売している住宅とは異なります。 天然木をふんだんに使い、渡邊工務店の職人の技術で建てる高品質な住宅です。 普段の暮らしに天然木の安らぎを感じながらも、インテリアや暮らしの工夫に自分らしさを出して毎日を楽しんでいただけると思います。 欧米の様に価格戦略を追求する為には材料や間取りを規格化しなければなりません、 規格化の基準が本物志向なのか、注文住宅をメインブランドとしたセカンドブランド的な低価格狙いなのかで住宅の質に大きな違いが生まれると思います。 注文住宅のセカンドブランドで持ち家の夢をかなえても少し寂しいようにも思います。 天然木の家「ふたり」は若い世代からシニアまでの時間軸を考えてプランを作りこんだ住宅なので、住宅初期投資と様々なライフサイクルコストを考えると注文住宅以上の暮らしの付加価値を、最適なバランスで生涯を通して得ることができると考えています。 規格住宅と注文住宅では住まいの文化が異なるのだから、間取りの変更や仕様の変更を認めるような注文住宅に寄った甘い企画住宅的要素は、後々せっかく建てた住宅の価値を下げることになるように思います。 最初の見た目の価格が安いからと言って、当初の規格の意図を減殺して小さな変更で注文住宅の様に造るなら、最初から注文住宅で造る方が価格的にも使いやすさもベターだと考えます。 規格住宅「ふたり」がグローバルスタンダードの世界の家として、皆さまに価値を認められ、日本でも欧米と同じように資産価値が増していく世界基準の家として認められていくようになれば嬉しく思います。 住宅取得の選択肢として規格住宅をご検討いただければと思います。 当社ワタナベビレッジに規格住宅、天然木の家「ふたり」のモデルハウスが展示されていますので機会があれば是非内覧していただければ有難く存じます。 ■「天然木の家・ふたりVer.2」展示場について詳しくはこちら ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.09.08 /
第93回:住まいは巣まい
ひと夏の出来事ですが、野鳥のヒヨドリが我が家の庭のハナミズキに巣をつくり、四羽のひな鳥と子育てを終えた親鳥が巣立っていきました。 一度だけ驚かさないようにして、ヒヨドリの巣の写真を撮らせて貰いました。 巣作りの施工力は驚くほど丁寧で、半円状の巣の中にひな鳥が大人しくしていました。 外敵に気づかれず身を守る為なのか、ひな鳥の鳴き声を聴いたことはありませんでした。 綺麗な巣ですが子育てが終わると使うことも無く、翌年の再利用もされないようです。 勿体ないですね。 ヒヨドリがオスとメスのつがいで巣作りをするのは子育ての為です。 ネコやヘビやカラスなどの外敵に見つからないよう2.5m位の高さの木陰にお椀型に巣を作りましたが、その理由は卵やひな鳥の安全を全方位から守るためらしいです。 ところで住まいという言葉は、古くは鳥の巣に由来があるそうです。 古い時代には人間も夫婦で住まいをつくるのは、育児や子育ての為だったと思います。 住まいは巣まいですね。 リスクの高い出産や育児の時に外敵から家族を守るシェルターとしての役割は、ヒヨドリの巣と同じように人の住まいにも必要だったのかなと思います。 昔に比べて人は長生きになり、社会の変化や世帯の意味合いも多様化し、子育て以外にも様々な価値観が家造りに付与されるようになってきました。 ヒヨドリはひと夏の出来事として巣立ちますが、人は社会で生き抜くために長い時間をかけて幼少期から青年期を学びの為に過ごすので、暮らしの本拠となる住まいの環境がその後の人生に大きく影響を与えていくように思います。 立派に振舞う人達やリーダーシップを発揮する人達も、赤ん坊や子どもの時には両親に守られて育ってきた住まいでの暮らしがあったと思います。 幼少期から青年期に家族や人を想う心、そして世界を考える心を育むような住まいで暮らしていれば、大人になってからきっと貴重な経験として人生の財産になるように思います。 時が経過し家具や家屋が古くなった時に、安価で簡単に作られたものは長く使い続けることも修復して直すこともなかなか出来ないように思います。 ただ古いだけではアンティークとしての価値も、心の想いとして記憶に残すことも難しいように思います。 ヒヨドリは何千年の歴史の中で巣作りの技術を遺伝子に伝えてきたと思いますが、人の住まいも確かな材料と、それを活かす技術、そしてその伝承が大切なことと思います。 渡邊工務店の確かな技量と経験で建てられた天然木の家で、家族の歴史を肌で感じ、住まいの空間に心を宿すような愛着が芽生えることによって、成長期に形成される情操(じょそう:美しいものやすぐれたものに触れることで素直に感動することのできる豊かな心。また、その心の働き。)や世界観に少しでも寄与できたなら嬉しく思います。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら