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2021.04.16 /
第71回:「全館空調・換気で快適クリーンな住まいをつくる」の講演を聴講して
全館空調・換気で快適、クリーンな住まいの室内は、土や有機肥料を使わず土に代わる特殊なセラミックに根を張らせ、水溶性の化学肥料で清浄野菜(清浄野菜:下肥(しもごえ)を使わず、化学肥料で栽培した野菜)の育成に適しています。 雑菌が繁殖することなく、無農薬で室内栽培の為、清潔で安心です。 食べる直前に収穫できるので新鮮です。 室内でハーブを育てる際に、照明の設置の仕方や場所を工夫すると、グリーンインテリアとしてもデザインできると思います。 4月3日・4日にグランドオープンしました「マッハ空間」-Cube-大府展示場の2階には、インテリアというよりもまだ野菜工場のようですが、そのような清浄野菜を育てているプランターを置いています。 まだ育て始めたばかりで、もう少しすると見栄えも良くなるように思います。 レモンバームやミント、バジルのハーブ系とリーフレタスを栽培しています。 こんもり青々と育つと、鑑賞にも食用にも貢献するように思います。 室内栽培のハーブを、朝起きたときに少し摘んでサラダとして料理に使い、朝食の彩にすると暮らしのシーンとしてお洒落な感じがするかもしれません。 室内清浄野菜を育てることと、全館空調のマッハシステムは相性が良くてこのような取り組みを始めました。 さて、最近の新型コロナウイルス感染症に伴う社会情勢において、室内換気の重要性が考えられる中、当社技術顧問の東京大学名誉教授の坂本雄三工学博士より、当社公式ユーチューブにおいて「全館空調・換気で快適クリーンな住まいをつくる」をテーマにおよそ1時間の講演をいただきました。 こちらをクリックして講演をご視聴ください。 👉 「坂本雄三先生講演全編」 また、全編の講演内容を4つのテーマに分け。当社公式ユーチューブにおいてご視聴いただけるようにいたしました。 私の感じた聴講ポイントも添えましたので、併せてご視聴いただければ幸いに存じます。 1.換気の重要性 👉 換気の重要性 <私が感じた聴講ポイント> 換気の重要性がコロナ禍で再認識され、三密を避けることが重視されるようになりました。 そこで、それ自体は無害なCO2濃度から人間の呼気を測り換気量を考え、新型コロナウイルス感染症の拡散を推定し、新型コロナウイルスを希釈して感染リスクの低減を図ることを考えます。 2.空気清浄機と全熱交換換気の効果 👉 空気清浄機と全熱交換換気の効果 <私が感じた聴講ポイント> 空気清浄機が空気をきれいにするには、4つの方法がありますが、どれもファンで室内空気を集め浄化する過程は同じとのことです。 集塵するサイズはスギ花粉から飛沫核(飛沫核:咳やくしゃみ、会話によって飛び散ったしぶきが乾燥し、直径5μm未満になったもの)、ウイルスまで様々であるが空気清浄機の清浄効果は集塵効率より風量に大きく影響されます。 換気風量が大きくなると建物の省エネ効果が下がりますが、全熱交換換気により省エネと換気の両立が可能であり快適な住まいは、そのような対策を立てたいです。 3.グリーン成長戦略、グリーンイノベーション行政施策 👉 グリーン成長戦略、グリーンイノベーション行政施策 <私が感じた聴講ポイント> 菅総理は所信表明により2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにし、日本の脱炭素社会実現を世界に発信されました。 またパリ協定ではCO2削減率を2030年に2013年比日本全体で26%削減目標としていますが、住宅・建築の民生部門はその中でも特に厳しく50%削減となっています。 このようなことから、住宅の省エネ基準は今後益々厳しくなっていくと考えられます。 そのような、脱炭素時代の住宅・建築のイノベーションは省エネルギー・創エネルギー・長寿命住宅・材料、工法の省CO2と木造化などの4要素の分野に大きな革新が求められるとのことです。 4.大風量小温度差全館空調マッハシステムの特徴 👉大風量小温度差全館空調マッハシステムの特長 <私が感じた聴講ポイント> アフターコロナの新しい生活様式や来るべき脱炭素社会は、住宅の全館空調時代が到来しました。 様々な全館空調システムを比較する中で、大風量小温度差システムのマッハシステムが優れているところを、マッハシステムの設計方針と目的そして数値目安から考察しました。 特に大風量全館空調の空気循環が、建物の隅々までの空気清浄を実現し空気清浄機と加湿器機能を付加することにより、建物内において①温度②湿度③換気損失の回収④粉塵や臭い⑤ウィルス濃度の希釈という5つの空気環境をコントロール下に置くことが重要と感じました。 私が感じたところは、東京大学名誉教授の坂本雄三工学博士の学術的なお話でしたので難しいところもありましたが、アフターコロナやニューノーマルの暮らし、そして今後の脱炭素社会に大切なテーマなので何度か見返して理解に努めました。 皆様のご参考になれば有難く存じます。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2021.04.01 /
第70回:空気がうまい。
先日、近くの桜公園へ行ってきました。 桜はまだ満開でなく、平日の早朝なので、ひと気も無く、ひんやりとして空気を美味しく感じました。 (早朝に散歩した桜公園) 普段そんな風に思わない公園なのに、咲き始めの桜や早朝という誰もいない時間、少しひんやりとして静寂で凛とした空間にいると「空気がうまいな」と感じたのかなと思いました。 美味しい空気はどんな空気なのかを考えるきっかけになりました。 美味しい水は飲む機会がありますが、科学的に作成した無機質の蒸留水や純水に比べれば、本来は不純物であるはずのミネラルを含んだ天然水を美味しく感じます。 日本の水道水も本来は美味しいようで、東京都水道局のペットボトル「東京水」は、隠れた東京みやげとして有名です。 同じ水でもブランドが付くと感じ方も変わりますね。 「六甲のおいしい水」とか、フランス産の天然炭酸水の「ペリエ」なども食生活を豊かにしてくれてます。 ブランドの力を借りなくても、グラスの選択やテーブルや椅子の設え、インテリアや照明によって、そこで頂くミネラルウォーターも美味しく感じるようになるかもしれません。 以前、上高地に行ったとき高原の朝の空気は違うように感じたことも同様の要素があるのかもしれません。 このことは家の中で「空気がうまい」と感じる環境を作ることのヒントになると思います。 もともと水にしても、空気にしても、本来は無機質なものですが、微かに潜む他で出せない要素によって、計算できない美味しさの評価が生まれるように思います。 美味しさの評価は、感情の評価が加算されて大きくなるように思います。 日本家屋や和室が落ち着きを醸し出すポイントは、木視率45%という数値にあると言われています。 木視率とは室内を見渡した時、木が見える割合のことです。 そして、桧などの天然木はフィトンチッド(フィトンチッド:一般に、リフレッシュ効果などの森林浴効果をもたらす森林のかおりの事)をはじめとした様々な物質を香りとともに微かに放出しています。 森林浴が体に良いと言われていますが、天然木の木造建築だと日常生活の中で取り組めることとなりますね。 そして、その桧が東農桧ならブランドとしても品質としてもより心地良いように思います。 渡邊工務店は、次世代全館空調マッハシステムにより、人に優しく天然木にも優しい快適な室内空気環境を科学的に実現しています。 天然木による木造建築を大切にする渡邊工務店の「素材」「匠の技」「歴史」への拘りは、マッハシステムで実現された快適な室内空気を、暮らしの中で高原の空気のようにおいしく感じさせてくれると思います。 渡邊工務店のそれぞれの住宅展示場でご体感頂ければ幸いです。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2021.03.19 /
第69回:生産緑地2022年問題とクラインガルテン
住宅業界で2022年問題というと、来年の2022年に都市近郊の市街化区域にある生産緑地に指定されている農地が、指定期限を迎え、大量の農地が宅地として供給され地価の下落を引き起こすか否かという問題です。 「LIFULL HOME'S」HPより (生産緑地の指定解除をめぐる「2022年問題」はどうなるのか?) 現在の少子高齢化の日本と異なり、1970年代頃の高度成長期の日本は人口増の団塊の世代が台頭し、住宅不足が顕著になり地価が高騰し土地神話なる言葉も生まれました。 昨年の日本の出生数は、86万人でしたが、団塊の世代と言われる昭和22年~24年は年平均の出生数は267万人でした。 現在の3倍以上の出生数です。 現在75才前後の皆様で、高度成長を経て今の日本の礎を担ってきた方々です。 不足する宅地供給策と乱開発の防止策として、都市近郊の市街化区域の農地に宅地並み課税(宅地並み課税:農地の固定資産税の課税方法の一つ。将来宅地に転換されることが見込まれるため、今から宅地と同様の課税をしておこうとする方法。)を行うことにより宅地供給を推進するとともに、市街化区域の農地といえども30年間の営農(営農:農業をいとなむこと。)を条件に農地並みの課税を継続する制度を創設しました。 生産緑地法が引き起こす2022年問題は都市近郊の宅地供給増大による地価下落ですが、これから宅地を求め、家を建てる皆様には朗報になるかもしれませんね。 愛知県の平成29年の生産緑地は1110ヘクタール(333万坪)8210ヶ所です。(愛知県都市計画課より) 例えば、宅地開発による減歩5割(5割は道路・公園等の負担)とすると、正味の宅地分は166万坪になります。 そうすると、宅地1区画60坪としておよそ27600区画数の宅地が生まれます。 愛知県の年間分譲戸建数は、9000戸位なので3年分の分譲戸建の規模があります。 現在開発中や売出し中の比較的大きな分譲地は影響が出るかもしれません。 全ての生産緑地が宅地化しないとは思いますが、その割合は興味のあるところです。 その後、2022年以降も営農制度について10年の延長制度等が整備されたこともありますが、実際には兼業や小規模の農家の方も子々孫々、先祖伝来の土地を自分の代で手放したくない方も多く、さりとて従来型の農業そのものを運営することも負担であり悩みの種のようです。 その一つの解決策として、都市農地の貸借の円滑化に関する法律等で生産緑地のまま農地を市民農園等に貸し出すことや、農家レストランやカフェなどの農業に関する施設で町おこし的な事業が認められるようになってくるように思います。 渡邊工務店施工実績HPより そうなると2022年が問題ではなく、豊かな住環境やコミュニィーが創造されるという、幸せな暮らしへのターニングポイントになるような気がします。 ドイツ大使館公式 Twitterより 例えば、ドイツでクラインガルテンという有名な制度があります。 ドイツ語で「小さな庭」という意味です。 19世紀にドイツで開設された集団型・賃貸型の市民農園でドイツ人のシュレーバー医師が、産業革命による工業化・都市化に伴う劣悪な環境下に置かれた労働者や子供たちのために自然と触れ合う必要性を提唱したことから広まりました。 住民はクラインガルテン協会に登録して 、100坪程度の区画を借りて家庭菜園や花壇や芝生の庭としても利用されました。 畑とともに小屋が設置され、区画以外にはクラブハウスや一般に開放された公園・緑地広場や市民農園などの自主運営の管理組織がありました。 都市生活者のレクリエーション、高齢者のリハビリテーション、児童の食育や農作業体験学習などのための、農地の保全や公園の維持を通じて、家族の触れ合いや地域のコミュニティーの育成にも役立っているように思いました。 これから、日本は少子高齢化の成熟した時代を迎えます。 2022年の生産緑地の問題が、アフターコロナのニューノーマルにおいて、都市で暮らす人々の家族やコミュニティーを豊かにするきっかけとなってくれることを願います。 ドイツのクラインガルテンの仕組みや制度は良いお手本になるように思います。 そんな時は、カフェスタイル(コラム:カフェスタイル)の生活スタイルもいいと思います。 GardenStoryHPよりバードフィーダ こんな設えを「小さな庭」に施しても良いですね。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2021.03.08 /
第68回:数寄屋造りと新しい日本人の家
デザインというと「意匠」の意味に理解されることが多いと思いますが、本来的には、ある問題を解決するために思考・概念の組み立てを行い、それを様々な媒体に応じて表現することといわれています。 渡邊工務店HP施工実績より 例えば、権威を象徴させる為の建物のデザインは、お城や社殿のように装飾的なデザインになると思います。 室町時代に武士勢力が勢いを増すにつれ、建築では書院造が台頭してきました。書院造は、自らの権威を示したい武士達が競うように贅を凝らし、誰もが分かるような格式を表す様式を取り入れたことで、儀式の場へと変わっていきます。 主人の座る上段の間の隣に、2部屋も3部屋もつなげて造ることで、主人の権威を誇示しながら儀式も執り行なう様式へと変化していきました。 身分格差を表すために、上段の間と下段の間に段差を付け、框で仕切られるのが特徴です。 その段差は、格下の段に行くにしたがい、1段ずつ下がっていきます。 主人は、奥の床の間を背にして座り、また主人よりも格上の来客であれば、そこに来客が座ったとのことです。 天井もまた、垂れ壁や欄間で一線を画し、格差を表す様式が取り入れられていました。 武家社会の身分を厳格に区別する為のデザインが書院造であり、習俗として現代の和風建築に引き継がれてきたと思います。 渡邊工務店HP施工実績より 室町時代から織田信長や豊臣秀吉が活躍していた安土桃山時代になると、数寄屋造りの建物が生まれてきました。 商業の発展とともに商人たちも力を持つようになってきました。 そんな時代の流れの中で自由な発想を持ち、書院造のような格式や華美な装飾を嫌った数寄者といわれる自由人や茶人が生まれてきました。 現代ならユーチューブのインフルエンサーのような人達で、千利休はその代表になると思います。 当時の書院造のような格式のある技術様式にこだわらず、敢えて粗末な材料や素朴な丸太を好んで使い、軽妙でお洒落な茶室をはじめとした建物が数寄屋と称されたようです。 但しその後の技術や茶室の文化の深堀は目覚ましく、現代に至って本格数寄屋造りの建物は特別に高価で高度な技術の集積された高級建築となってしまいました。 そういえば本格的な茶室は、シンプルモダンの代表的デザインだと思います。 渡邊工務店HPより日本芸術院賞受賞 白鳥庭園、清羽亭の建築施工 現在の暮らし方の主流となってきた、シンプルモダンなライフスタイルも、他人の目を意識する権威や格式の時代から自分たちの暮らし方や生活のスタイルを大切にしたいというライフデザインの変化によって生まれてきたと思います。 そこは数寄屋造りの原点の数寄屋の心と相通じるところがあると思います。 書院造のアンチテーゼとして生まれた数寄屋ですが、数寄屋造りの原点回帰として、現在のシンプルモダンなライフデザインと、本来の数寄屋の心が結び付いたシンプル和モダンな住宅が、新しい日本人の家として受け入れられていけばと思います。 不易流行を大切にする渡邊工務店は、数寄屋の心を持ったシンプル和モダンの住宅を、若い世代からアクティブシニアのお客様まで喜んでいただけるようお届けしていく所存です。 ■施工実績について詳しくはこちら ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら -
2021.02.22 /
第67回:他にもあるワタナベビレッジ的スポット
2月13日(土)、14日(日)のワタナベビレッジ内、「天然木のショールーム」グランドオープンには、両日で68組のご家族様にご見学を頂き誠にありがとうございました。 今後も予約制による見学会を定期的に開催していきますので、こちらのイベント情報をチェックして頂き、是非一度ご見学頂ければと存じます。 また、こちらからご予約頂ければ、ご都合の良い日時での見学も可能です。 14日のグランドオープン日に天然木の銘木館からショールーム館を覗いたところです。 暖かな日に恵まれ、お客様もゆっくりとご見学頂くことができたと思います。 今回のコラムでは、オープン致しましたワタナベビレッジの外にある、三つのワタナベビレッジ的スポットをご紹介します。 ワタナベビレッジを通じて皆様にお伝えしたい渡邊工務店の住宅の造り手としての想いと同様の価値観があると思います。 まず、一つ目のご紹介は、渡邊工務店本社玄関吹き抜けロビーにある長良杉の丸太柱です。 本社屋上三角ガラスルーフに届く位あり、およそ10mで3階建ての高さです。 存在感があり地元東海エリアの天然木を大切にしたい渡邊工務店の象徴です。 二つ目のご紹介は、北欧で昔から有名な草屋根の平屋です。 天然素材で作るパッシブエコの象徴として北欧で大切にされています。 天然木に対する拘りや、全館空調マッハシステムに取り組む渡邊工務店の考え方とも通じるところがあると思います。 木創庵と名付けられ、お客様とのお打ち合わせの施設です。 夏場は下の写真のような草原の感じで、後ろに見えるのは渡邊工務店の本社です。 奥に見える本社屋上三角ガラスルーフの真下に先ほどの長良杉の丸太柱があります。 三つ目のご紹介は、木創庵の奥にある木材の品質管理や番付作業を行う木材センターです。 天然木の品質と匠の技へのこだわりが、このような自社施設の運営に結び付いています。 愛知県下、自社でこのような施設を備えているところは数少ないと思います。 お客様の家造りに貢献する渡邊工務店の想いを、ワタナベビレッジのご見学を通じてご体感頂ければ幸いです。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■ワタナベビレッジについて詳しくはこちら ■徹底した木材管理について詳しくはこちら -
2021.01.27 /
第66回:ウェルネスバレーとウッドビレッジ
○○バレーというとカリフォルニアのシリコンバレーを思い浮かべますね。 愛知県大府市にも専門家の間では世界から注目されるウェルネスバレーがあります。 現在、渡邊工務店が新モデルハウスを建築中の健康木の住まい「ウッドビレッジ」という木造住宅専門住宅展示場は、そのウェルネスバレーの一角にあります。 新モデルハウスは4月3日(土)・4日(日)にグランドオープンを予定しています。その折には平屋も含めてテイストの異なる3棟のモデルハウスが体感できます。 “健康木の住まい”を掲げるウッドビレッジ住宅展示場は、後述するウェルネスバレー構想と通じるところがあり、「ウッドビレッジ」内の渡邊工務店3棟モデルハウスの天然木の素材や次世代全館空調マッハシステムに対する拘りも同様の想いがあると思います。 上記、ウェルネスバレーのご案内へのリンク このウェルネスバレーエリアは行政、研究機関、産業界が連携しウェルネスバレー推進協議会を中心に、健康づくり、医療、福祉、農と食、新産業育成など様々な分野において、ウェルネスバレー構想に沿った先駆的な取組を推進するとともに、積極的な情報発信に努めているところです。 ウェルネスバレー関連機関・案内モデルコースのご紹介へのリンク (健康木の住まいウッドビレッジ住宅総合展示場も関連施設の案内に含まれています。) 世界に先駆けて「超高齢社会」に突入した我が国においては、幼少期から壮年期、高齢期に至るまで、誰もが心身ともに健康で、幸せに、社会と関わりを持ちながら生きていける社会の実現が課題となっています。 ウェルネスバレー構想とは、世界に先駆けて「超高齢社会」に突入した我が国において「ここに生まれてきてよかった」「ここで暮らしてきて幸せだった」と思える社会の実現を目指すとのことです。 ウェルネスバレーの詳しいご案内、ご紹介は上記リンクよりご参照をお願い致します。 尚、「ウッドビレッジ」に隣接している、「JA あぐり タウンげんきの里」では、温泉施設やレストラン、農家直売ファーマーズマーケット等があります。 「ウッドビレッジ」の道路を挟んで向かいには「子どもの森」、「さんさん広場」、「大芝生広場」等の施設のある「愛知健康の森公園」があるのでご家族で終日過ごすことができると思います。 新型コロナウイルス感染症の感染状況はまだまだ予断を許さないですが、春が近くなるとともに世の中が落ちついていくことを期待しています。 その折には「ウッドビレッジ」にご来場頂き、渡邊工務店の新モデルハウスを体感頂ければ嬉しく存じます。 また、ウェルネスバレーエリアのいろいろな施設で楽しく過ごして頂けば幸いです。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場について詳しくはこちら ■「天然木の家・我が家の発電所」大府展示場について詳しくはこちら -
2021.01.20 /
第65回:新しいモデルハウス誕生
現在渡邊工務店では大府市にある木造住宅専門住宅展示場「健康木の住まい ウッドビレッジ」内で新しいモデルハウスを建築中です。 4月3日(土)・4日(日)にグランドオープンを予定しています。 あらためてご案内申し上げますので、是非ご覧いただければありがたく存じます。 隣の建物は「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場 です。 通路を挟んで向かいには「天然木の家・我が家の発電所」大府展示場 が建っています。 建物の大きさやテイストも異なりますので、渡邊工務店の建物を一度に体感したい皆様には渡邊工務店のウッドビレッジとしてご来訪頂ければ幸いです。 現在は新型コロナによる緊急事態宣言が再発令され大変な時期が続きそうです。 しかしながらワクチンのめども少しずつ立ち、アフターコロナの暮らしに思いを巡らせることも多くなってきました。 これからは人生において住宅の持つ重要性が高まり、それに伴って渡邊工務店の特徴である天然木等の素材に対する拘り、その拘りの素材を活かす匠の技、114年に渡りそれらの拘りや技を培ってきた業歴から生まれる信頼と実績が、アフターコロナの「ニューノーマル」という今までと違う世の中の暮らしにお役に立てると考えています。 「ニューノーマル」はコロナ禍以前よりDXの進化により、ITを活用したリモートワークや非対面、非接触の消費活動や学習活動が進んでいたものの、いずれやって来るであろう社会の変化がコロナ禍で一挙に進み、もう後戻りのできないところに来ていると思います。 リモートにより家で仕事や学習をする機会が増え、消費活動もアマゾンや楽天のEコマースを使い、銀行や行政の手続きも電子化されて自宅で対応し、5G時代は医療も遠隔操作やパソコン画面に置き換わり、美術館や観劇、スポーツ観戦、観光もAR(拡張現実)やVR(仮想現実)で、自宅にいるだけでリアルに体験できる時代になってくるように思います。 そんな時代だからこそ、家にいる時は自然な環境の中で家族との触れ合いが大切になり、非現実、ニューノーマルを感じさせない空間が情緒的に必要になると思います。 先ほど述べた渡邊工務店の素材、匠の技、114年の業歴は他社が真似のできない特質であり、ニューノーマルの家造りのキーワードになると思います。 渡邊工務店が薦めている次世代全館空調マッハシステムの他社が真似のできない特徴は「小温度差・大風量」の空気環境を作り出せることです。 これにより空調機器で室内の空気を管理していることを忘れさせるような空気環境を実現できます。人にもその自然さは有益ですが、木にも優しく有益で、自然さを追求するニューノーマルの家造りは最適です。 経済が成長する時は、新しい工法や、先進的な設備が求められてきたと思いますが、社会がDXにより進化し、ニューノーマルに生きる家の暮らしは、天然木や優しい空気環境がそこで暮らす家族を育むようになるように思います。 そんな時代に渡邊工務店がお役に立てることができれば、大変嬉しく思います。 木造住宅専門住宅展示場「健康木の住まい ウッドビレッジ」にて皆様のご来場を、スタッフ一同心よりお待ちしております。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■「天然木の家・快適エコライフ」大府平屋展示場について詳しくはこちら ■「天然木の家・我が家の発電所」大府展示場について詳しくはこちら -
2020.12.24 /
第64回:迎賓館
迎賓館とは、外国の賓客を歓迎し、もてなす為の建物と言われています。 お正月は、年末の大掃除を行って、松飾りをあしらって、おせち料理を用意して、かつて私の家は商家だったので年始のお客様をお迎えしたりしていました。 最近は里帰りの子供たちが帰ってくるだけですが、それでも小さいながらも我が家は迎賓館となります。今回は新型コロナウイルスの影響で少し違ってきて残念ですね。 迎賓館の話をもう少し掘り下げてみたいと思います。 渡邊工務店もオフィシャルの迎賓館の建設に携わったことがあります。 1989年の世界デザイン博覧会で迎賓館として利用された「清羽亭」です。 水辺に舞い降りた白鳥をイメージした数寄屋造りの茶室で、池とのバランスが落ち着いていて平屋の建物が景色に溶けるようです。 その場所は名古屋市熱田区にあり、その名も「白鳥庭園」です。 設計は中村昌生先生です。 愛知県生まれで、京都工芸繊維大学名誉教授、福井工業大学名誉教授、京都伝統建築技術協会理事長等を歴任されました。2018年91歳で逝去されました。 渡邊工務店も清羽亭の施工にあたり様々なご指導を頂きました。 また日本国の迎賓館である京都迎賓館においては京都迎賓館伝統的技能活用検討委員会委員長として深く関わって来られました。 2005年に開館した京都迎賓館は、多くの京都在住の職人が衣食住に係る日本の技術の粋を結集して作られた施設で、外国の国家元首や政府の長などの国賓を迎え入れた時に、会食や宿泊等の接遇を行います。 ▲京都迎賓館正面玄関(内閣府迎賓館ウェブサイトより) それまでは現在の迎賓館赤坂離宮がその任を請け負っていました。 明治期において本格的な近代洋風建築のネオ・バロック様式宮殿建築として建てられました。晩餐会の風景もフランス料理がメインだったと思います。かつての日本が欧米の列強に追い付け追い越せの時代背景から考えると、当然だったのかも知れません。 それを見て京都の料理人は、いつかは和食の日本料理で晩餐会を開催したいと思っていたようです。 現在の京都迎賓館の晩餐会は、京都の老舗料亭が持ち回りで対応されているとのことです。 ▲迎賓館赤坂離宮正面玄関(内閣府迎賓館ウェブサイトより) 時を経て、和食、和食器、和家具、数寄屋建築、日本庭園等の日本の匠の技で最高のおもてなしを誇れるようになったことを嬉しく感じます。 最初の話に戻りますが私のような市井の日本人も、衣食住の匠の技に触れる機会は多くなりました。また、年を重ねるほどそのような機会は増えて、感慨深くなります。 人生の時間軸は長く、そして成熟化していくと考えたとき、日本の匠の技に触れる機会が増えることは、豊かな暮らしにつながるように思います。 素材としての天然木のこだわり、自社大工の匠の技、2021年で114年となる業歴等は、渡邊工務店が他社と大きく異なる存在意義としてご理解いただけると思います。 渡邊工務店の住宅に対する思いは、「清羽亭」をはじめとして、社寺や数寄屋建築に携わった自社専属の大工が建てる天然木の木造建築に暮らして頂ければ、上に述べたそれぞれの迎賓館の歴史の流れの意味するところと少し通じるように思います。 渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら 熟練大工の匠の技について詳しくはこちら 渡邊工務店の歴史について詳しくはこちら -
2020.12.15 /
第63回:“鬼滅の刃”を見て鬼を想う
テレビアニメで鬼の描き方に感じるものがあったこともあり、先日話題の“鬼滅の刃”をイオンシネマで見てきました。 評判通りの良い映画だと思いました。 こちらは、私が思う現存する“鬼滅の刃” 国宝 太刀 童子切安綱 平安時代・10~12世紀 のホームページよりリンク 鬼退治の伝説で登場するのですが、平安時代の武将源頼光が京都北部の大江山で暴れていた鬼の“酒呑童子”を退治したとき、その首を切った名刀でその名も“童子切安綱”と呼ばれています。 安綱とはこの太刀を作った刀工、伯耆安綱のことです。 一説によりますと、当時大江山近辺は鉱山で栄えた裕福な地域でした。 そこに目を付けた都の勢力が、武士を派遣して制圧し富を侵奪したという背景があり、討伐の歴史を鬼退治伝説として伝え、討伐した人たちを鬼と呼んだという話もあります。 歴史的に見て鬼といわれるのは、滅ぼすべき敵であり、勝者からみた敗者の立場の人たちです。 “鬼滅の刃”は、鬼にならざるを得なかった人たちにもスポットライトを当てているところが大人の鑑賞にも耐えられるアニメの所以かなと思いました。そういえば、当初は深夜放送のアニメだった事もうなずけます。 ひょっとしたら、家を建てる時の“鬼門”にもそんな鬼たちの悲しいストーリーがあるのかもしれません。 かつて中国でも日本でも、昔の都から見て鬼門(北東)の方角の敵を退治したり、防御のために戦ってきたりした為、その人たちを鬼と呼んでいたと思います。 これは歴史の勝者の論理で、もし負けていれば敗者の鬼として歴史に扱われていたかもしれません。 そう考えると、鬼門の習わしは歴史の勝者の体験を踏襲し縁起にかかわる風習だと思いますので、今を生きる人間として大切にしていきたいと思います。 しかしながら、“鬼滅の刃”を見た後では、鬼たちにも思いを馳せる気持ちも湧いてきます。 そういえば以前、キャチコピーの勉強をしているときのあるフレーズを思い出しました。 「ボクのおとうさんは、桃太郎というやつに殺されました」というキャッチコピーで、「しあわせ」をテーマにした2013年度新聞広告クリエイティブコンテストの最優秀賞作品です。 桃太郎の物語も、立場によって本当に「めでたし、めでたし?」を問い、何かを考えさせるエッジの利いたコピーとして話題になりました。 当時は物事の本質を深く考えるきっかけになるとして、「学校の教材」にもなったそうです。 私は家の間取りを考える時に鬼門に拘りますが、“鬼滅の刃”のストーリーように鬼のことを想うと感慨深いですね。 ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2020.12.10 /
第62回:長寿命住宅とリフォーム事業
多くの住宅会社が木造住宅の長寿命をアピールする場合に、世界最古の1300年を超える歴史を持つ木造建築、「法隆寺」のたとえをするケースあります。 なぜこんな話をするかというと、ある本でこんな話を読んだからです。 「法隆寺を建てた大工は、1,300年もつものをつくったのではなく、1,300年もたせるに値する建物をつくったのです。」というくだりです。 老朽化し、欠陥がでてきても修理と補強を繰り返し、その建物を愛し生かし続けさせようという匠の技の大工の維持管理があってこそ、1300年も残ってきたものと語られていました。 (参考:岩波新書 建築工学者、東京大学名誉教授坂本功著 木造住宅を見直す より) もちろん、法隆寺は建物の中心にある「心柱」を中心に5重の塔が緩くつながり、柔構造で地震の強い揺れを受け流すような地震対策をとっており、地震対策の建築としても凄いです。 現在の東京スカイツリーも同様な仕組みだそうですね。 また、法隆寺の建造物で使われている木材は、木材の中でも最高レベルの耐久性と保存性を誇る桧(ひのき)を使っています。 一般的に、適正に管理された桧は伐採後の100~200年で少しずつ強度を増して、1000年が経過するまで強度は建築当初とそれほど変わらないとも言われています。 法隆寺の桧の柱には当時の大工や僧侶のほか、多くの参詣の人々の皮膚感覚が残っていると思います。 そう考えると、ロマンを感じて感慨深いですね。 日本の古い町並みや古民家、社寺も同様ですね。 木の特性を無視した集成材や新工法では難しいかもしれません。 そんな愛のない家は長寿命の気力も伺えず、30年ぐらいで滅失してしまうようになるのかも知れません。 しかしながら、法隆寺も長い歴史の中で火災に遭遇し、大修繕を繰り返したりしています。また、日々建造物を維持管理する大工によるメンテナンスは欠かさず行われていたことと思います。 昔から大きな社寺には宮大工集団の大工の組織があったとのことです。 そんな役割を渡邊工務店も担っていければと思っております。 渡邊工務店は、「百年住み継ぐ家」を目指し、維持メンテナンスの仕組みとして「60年保証システム」を取り入れています。 この仕組みのベースになるのは、法隆寺を建造した大工の心と同様に天然木のこだわり、匠の技、113年の社歴です。 その為にリフォーム事業も大切に育てています。 もちろん、世の中のリフォーム会社の主な業務となっている、住宅設備の交換や内装外装のやり替えも守備範囲です。 しかしながら他社との大きな違いは、自社専属の大工によるリフォーム工事に特色があり、渡邊工務店で建てていただいた建物の大規模リフォームや古民家再生、マンションリノベーションでは、専属大工だからこその出来映えにご満足いただけると思います。 欧米の家は慈しみ手をかけた「百年住み継ぐ家」として維持メンテナンスされるので、結果的に長寿命住宅になっていると思います。 各国の家への手のかけ具合いの比較では日本が一番低いのが残念。 愛しい家が地域に愛され誰かに住んでもらえるレベルが、日本が一番低いのは悲しく思います。 せっかく建てた愛すべき家が、壊されて社会資産として継承されないことは国の損失でもあると思います。 百年住み継がれる住宅が日本の当たり前になるといいですね。 ■多彩なリフォームについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら