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2019.10.30 /
第41回:賃貸入居から注文住宅を希望する方へ(資金プラン編)
以前、展示場に若いカップルが来場されました。 お話を聞くと、これから結婚式を挙げられるそうです。 しかしながら、ご入籍も済ましてアパートに同棲中とのことでビックリしました。 ご来場のきっかけは、いつかは庭付き一戸建を実現し、子供たちと幸せな暮らしを送りたい。 そんな漠然とした夢を話しているうちに、住宅展示場へ行こうと盛り上がり、初めて展示場にやってきましたとのことでした。 11/2(土)に街角モデルハウス弥富(分譲モデル)をオープンしますので、こちらの建物で当時のやり取りを、ライフプラン資金編、間取りプラン編の2部構成にて、ある仮想のご夫婦のストーリーとして再現したいと思います。 まずは資金プラン編です。 若いご夫婦がその当時住まわれていたのは、オシャレな賃貸マンションでした。 間取りは3LDK 18坪(60㎡) JR弥富駅まで徒歩8分、電車で名古屋駅まで20分位です。 家賃は管理費、駐車場込で8万円 持ち家取得の時に、ファイナンシャルプランの打合せをされると思います。 8万円の毎月家賃負担額を35年返済のローン月々返済額に置き換えると、借入金利0.47%の試算でおよそ3090万円まで借入できます。 街角モデルハウス弥富(分譲モデル)の場合は、分譲額が3380万円なので差額290万円と諸費用を加えると購入できることとなります。 上記ローン条件の1000万円借り入れでは25,826円のローン月々返済額となります。 その他の希望購入土地にご希望の注文住宅にてセットした場合は、土地と建物の概算総額を25,826円で割り戻して計算頂ければ、月々返済額の見込が分かりやすいと思います。 資金計画とファイナンシャルプランの目的: 若くて元気な現在の家族から、老後、介護、そして亡くなるまで様々な不安や課題を明らかにして、予めその対策を立てて、安心して人生を全うすることだと思います。 1.これから経験するライフステージをグラフでまとめてみました。このライフプランは25歳スタートです。 様々なライフイベントがありますね。皆様の人生のライフイベントに置き換えたり、新たなライフイベント付け加えたりしながら考えて頂ければ幸いです。 このグラフで私が感じること。 ・お子様と一緒に暮らす時間は意外と少ない。 ・それぞれのライフイベントで少しお金を準備する必要があるかもしれない。 ・35年ローン完済後の人生は意外と長く、マラソンで例えると折り返し地点をすこし回った辺りで、人生は意外と長い。 皆様は如何お考えですか? 2.次に人生のお金の話を所得と費用そして家賃の関係でまとめてみました。 ご夫婦の60歳までの世帯合計所得を35年で年間平均所得500万円、総所得1億7500万円としました。 ※退職金は算入していません。 普段の暮らしでの費用は35年間で1憶500万円掛かることとしました。 それぞれのご家族の状況に当てはめて再計算頂ければ幸いです。 これから判ることは、家賃の出どころは総所得の中にあり、ライフプランとして将来家を持つなら早くした方が良いと思われることです。 3.ご家族には様々なリスクが満ちています。まさかの時の対応をまとめてみました。 最近は年金問題等の長生きのリスクが話題となっていますが、家を建てる時こそまさかの時のリスクを検討すべきだと思います。 最初に掲げたライフプランの中で、夫が30歳で亡くなることが最も大変そうなのでシュミレーションしてみました。 ここで検討したいのは生命保険の話です。 家を建てるとローン返済分について団体信用生命保険に加入します。通常はローン返済の中に含まれています。 制度上の背景があるのか、その負担は極めて低く設定されていると思います。ローン設定者である夫が死亡した場合、その返済が0円になります。 リスクを見える化して組むべき生命保険金額を具体的に把握し、不必要な生命保険を組まずに、場合によっては現在加入中の生命保険を減額し、その負担部分をローン返済や貯蓄に回し、ファイナンシャルプランの再検討を行うことで、将来を見通せるライフプラン作成に役立つこととなります。 月々4,000円の生命保険料以上を支払っている皆様なら、一度検討してみる価値があると思います。 次回コラムは第42回:賃貸から注文住宅に希望する方へ(間取りプラン編)をお届けします。 ■11/2OPEN!街角モデルハウス弥富「天然木の家・快適エコライフ」【事前予約制】について詳しくはこちら -
2019.10.25 /
第40回:東濃桧の間伐材活用
前回は、先導モデル事業プロジェクトの一員として持続可能な社会の為の省エネルギーチャレンジモデルのご紹介をいたしました。 今回は渡邊工務店独自で取り組むプロジェクトをご紹介いたします。 そのプロジェクトの見える化として、11月2日(土曜日)に“街角モデルハウス弥富”(事前予約制)をグランドオープンしますので、ご覧いただければ有難く存じます。 それは東濃桧の間伐作業にスポットを当てて森を守り、省CO₂対策や治水などの環境保護に渡邊工務店のビジネスモデルが貢献していくこと、そして結果的にお客様の暮らしにもお役に立てることを目的としています。 その見どころをご紹介いたします。 1.東濃桧の間伐材(五寸角の隅柱と五寸×四寸の管柱)を建物外周壁に使用。 森林資源としての森は、植樹してから100年の森に育つまで間伐の作業を要します。 良質な東濃桧が育つには十分な日光と栄養が必要です。間伐作業は植樹して間もない小径木の頃から、70年くらいたった中径木に至るまで継続される作業です。 小径木は土木工事の杭やバイオマスの材料にも活用されます。中径木の良質な間伐材は建築材料の柱として活用できます。渡邊工務店は、東濃桧を東白川製材協同組合から直接仕入れ、その品質管理は自社責任体制で行っています。 直接東白川製材協同組合と情報交換をしながら東濃桧間伐材の活用を進めています。 プレカット工場から入る木材を見ているだけの会社では、中々判りづらいストーリーかも知れません。ここで東白川製材協同組合工場長からお聞きした東濃桧中径木の間伐材を紹介いたします。 写真は直径30㎝の間伐材です。 写真では判りにくいですが、1年に直径5mmほど成長し、年輪が出来ていきます。 60年位の樹齢だそうですが、年輪の数を数えると樹齢が分かると思います。 “街角モデルハウス弥富”のグランドオープン会場に、下記写真の木材を設置しますので実物でお確かめ頂ければ嬉しく存じます。 (左から3.5寸角、4寸角、5寸4寸角2本、5寸角の柱) 天然木なので、山の傾斜、水の状況、日の当たり具合で場所によって差が出ます。 但し、東濃桧の森があるエリアの環境は厳しく結果的に目の細かい年輪となり、良質な桧ブランド東濃桧に育っていくとのことです。 同じ桧でも暖かい地方では年輪幅が1㎝位になり、30年で30㎝の直径の桧が育つところもあるとのことでした。 2.5寸の柱で建物外周壁の厚みを増し、断熱材を厚く吹いて高断熱の建物とする。 断熱材を現場発泡硬質ウレタン120mm厚にすることにより、“街角モデルハウス弥富”では北海道のUA値基準以下を実現しました。 ちなみに愛知県のUA値基準0.87以下、北海道のUA値基準0.46以下です。 ※UA値とは: 「UA値」とは、「外皮平均熱貫流率」のことで、家全体の断熱性を表す数値です。 断熱性と言っても、家の中の熱量がどれだけ多いかを測るものではありません。 壁を伝わって家の中の熱量がどのくらい外に逃げるのかを表す数値で、住宅の気温差が1℃のとき逃げていく熱量を、壁や窓、屋根、床などの外部に触れているところの全体の面積(外皮面積)で割った物が、「UA値」なのです。 「UA値」の数値が低いほど、断熱の高い住宅となります。 3.エアコン1台で全館空調「マッハシステム」搭載。 高気密、高断熱のメリットを最大限生かす省エネタイプの全館空調システムがマッチ。 “街角モデルハウス弥富”は完成していますが、現地ではVRにて完成前の構造体を見ることができ、5寸の柱もご理解いただけると思います。 11月2日(土)、3日(日)、4日(祝)、9日(土)10(日)に、“街角モデルハウス弥富”ではオープンイベント開催中です。 皆さまお誘い合わせの上ご来場頂き、是非ご体感下さいませ。 スタッフ一同、心よりお待ちしております。 尚、前回のコラムにて先導モデル補助対象について165棟と記述しておりましたが60棟の誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。(※前回コラム記事は訂正しております。) 街角モデルハウス弥富「天然木の家・快適エコライフ」【事前予約制】オープンのお知らせはこちら 街角モデルハウス弥富「天然木の家・快適エコライフ」【事前予約制】への来場予約と詳細はこちら -
2019.10.08 /
第39回:先導事業の取組み
国土交通省の主管する令和元年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO₂先導型)について渡邊工務店も参加するプロジェクトが採択されました。 プロジェクト名は戸建住宅新築区分ハイブリッド太陽エネルギー利用住宅先導プロジェクトです。(詳細は下部にて) プロジェクトの体制とそれぞれ役割をご説明します。 マッハシステムで渡邊工務店がお世話になっている株式会社FHアライアンスが本提案の取りまとめと検証、そして今後の普及について住宅会社と省CO₂技術の展開を担います。その検証については九州大学、立命館大学、湘南工科大学が全国のデータの収集、分析、効果検証をFHアライアンスと共同で行います。 そのデータを実際に取得する住宅の供給を北陸エリア、九州エリア、中部エリアの3社の住宅会社が担います。 中部エリア担当の住宅会社が渡邊工務店となります。 これから、4年間にわたって60棟の住宅を、未来のあるべき姿となる先導的な住宅として渡邊工務店も含めた3社で供給し、各大学と共同した4年間のデータ検証により先導的な効果の見える化をして、さらに世の中に多くの住宅を水平展開しようとするものです。 このプロジェクト推進の一環として国土交通省より上記60棟について、工事の一部補助として1棟当たり135万円の補助金を受けることとなりました。 135万円の補助金に付きましては、お客様の建物の価値に還元できることとなります。 (※コラム公開時には、165棟と記載しておりましたが、60棟の誤りでした。訂正してお詫び申し上げます。) 渡邊工務店としましても、国交省の補助金、お客様と当社の負担を併せ持ちましてサステナブルな世の中に貢献できる先導的な住宅を供給していきたいと存じます。 それでは建物の説明を簡単にいたします。 今回の先導事業採択のベースとなったのは元々渡邊工務店も含めて3社の住宅性能が高レベルであり、本プロジェクトで提案する全館空調システム(マッハシステム等)が取り入れられている為、事業の水平展開が容易であることが理由の一つです。 (マッハシステムの仕組) 現在渡邊工務店の建物においてマッハシステム搭載率は50%を超えています。 先導的な住宅実現の為にはかなりの投資も必要とされています。 渡邊工務店でご検討の多いマッハシステム+4キロ前後の太陽光発電パネル搭載をベースにしてご検討頂ければ、国交省の補助金、お客様の投資、当社の負担を併せ持ちましてサステナブルな世の中に貢献できる先導的な住宅を実現していけるのではないかと考えています。 先導モデルで住宅をご検討頂けるお客様がいらっしゃいましたら有り難く存じます。 本プロジェクトは省CO₂だけでなく、非常時エネルギー自立の実現に対する取り組みを認められたことも大きな特徴です。 非常時において電力、ガス等のインフラが麻痺していても、2日間自立でき、且つ太陽熱エネルギーを利用する。また貯水機能付き非常時給水タンクシステムを採用することで、数日間の水の確保を可能とすることなどです。 (FHアライアンスホームページより) 実は現在本プロジェクトで新築の打合せ進行中のお客様がいらっしゃいまして、プロパンガス対応なのですが、普段のガス代の負担が少ないことで、プロパンガスであれば独立型のガス供給元として災害に強い住宅として再評価できたように思います。 これからの気候変動を考えると、地震のみならず台風や豪雨などから家族を守る家として今回の先導モデルは評価できると思います。 渡邊工務店の本業である住宅事業が省CO₂としてお客様の家計だけでなく地球環境にも貢献できる本プロジェクトに参加できることを誇らしく思います。 本プロジェクトにご興味頂ければ幸いに存じます。 マッハシステムについてはこちら