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2022.10.24 /
第95回:メタバース
秋は行楽のシーズンですが、全国旅行支援制度も始まり旅行を考えるのも楽しみですね。 私は先日の家族旅行で「どこでもドア」を見つけました。 藤子・F・不二雄の漫画ドラえもんに登場するひみつ道具のひとつで、ドアに内蔵されている宇宙地図の範囲で希望の目的地を音声や思念などでお願いして扉を開くと、その扉の先が目的地になる機能があります。 「あれっ」という感じで、この子の願う目的地は扉を開けても無かったようですが、メタバースが発達すると「どこでもドア」の世界が現実になるかもしれません。 メタバースとは、メタ「Meta(超越)」、バース「Universe(世界)」という2つの言葉を組み合わせた造語であり、オンライン上に3次元CGで構築された仮想空間です。 今までの様にユーザーそれぞれが単独で仮想現実を体験するのではなく、複数のユーザーと同時に同じ仮想空間を共有し相互にコミュニケーションを取れるのが特徴です。 現在のスマホの次の世界がメタバースで広がると言われています。 ネットワークの仮想空間なので国境を越え、非日常の世界が広がり世界中の誰とでも交流し、その仮想空間の中で土地を買ったり家を建てたりすることも出来るようになるそうです。 仮想空間も現在のゲームの世界のようなアニメ風のものから、限りなくリアリティのある世界になっていき、ハリウッド映画の「アバター」のような世界にも没入できると思います。 自分のアバターを作り、そこに集う多くの人々のアバターとあたかもそこにいるようなリアル感で、世界中の人と同時空間で同時通訳の機能を使った交流が始まれば、今いる世界の風景は変わっていくように思います。 また、テスラCEOのイーロン・マスクやアマゾンCEOのジェフ・ベゾス達のような投資家が宇宙ビジネスに多くの資金を投資していますが、地球の周りに静止衛星を数千個打ち上げて地上を撮影すると、ほぼリアルタイムの全地球画像が取得できるそうです。 一説によると将来的に25㎝位の解像度になればAI技術で個人もほぼ識別でき、行政や各種カードやポイントカードの他、スマホのアプリで収集される個人情報やSNS上の個人の情報などのビックデータと紐づければ、世界中のどこにいてもどんなところでもリアルタイムで個人の属性も特定されて見つけられ、メタバースの仮想空間の中でいつでもどこでも会うことができ、怖いけれどおもしろい「どこでもドア」ができそうです。 世界最大規模のフェイスブックやインスタグラムなどのSNSの運営元企業フェイスブックが、昨年社名をメタに変更したのもメタバースが次のフロンティア市場として成長し、これから新しい市場を先導していくことを強調する為だといわれています。 そんな時代に渡邊工務店はどんな仕事をしているのか興味があります。 例えばコロナ禍で中止となっている「植林バスツアー」を仮想空間で実施できるかもしれません。 植林の場所は岐阜県の東白川村の山中にありますが、植林を行う森林の衛星写真をAIにより3D画像でリアルに再現し、ご自宅にいる参加者の3次元アバターと衛星で捕捉した現地にいる社員や森林の管理者のアバターを実際の植林作業で同期させることにより、3次元空間のメタバースの中で下の写真のように、あたかも植林バスツアーで現地に行ったのと同じように離れて住んでいる参加者が植林の同時体験ができるかもしれません。 家造りに使用する木材も、宇宙から森林の桧が一本一本認識できますから、お客様の選んだ桧を使って自分の家を建てられる時代になるかもしれません。 また、一本一本年輪や色合いに違いがあることが天然木の良さの一つですが、唯一の材料と確かな技術で、世界に一つの注文建築を現実の世界とは別にメタバースの中に建築できる日が来るかもしれません。 メタバースの中に購入した土地に、渡邊工務店で選んだ材料や職人の技で本格数寄屋建物を建てたり、仮想空間の別荘として非現実のハワイの海辺に建てた和室の縁側から海を眺めて波の音に身を任たり、月に建ててそこから地球を眺めるのも面白いかもしれませんね。 友達のアバターを招いても楽しい時間が過ごせると思います。 ブロックチェーン技術(情報通信ネットワーク上にある端末同士を直接接続して、取引記録を暗号技術を用いて分散的に処理・記録するデータベースの一種)でNFT(代替不可能なデジタルデータ)によりデジタルコンテンツとして所有できるようになり、コピーされることもなく独自の資産として販売できるようになると思います。 メタバースについては素人なので聞きかじりの知識しかありませんが、10年前のスマホ、30年前の携帯電話と現在のスマホの高性能やコンピューター機能の進化の流れを体験してきているだけに、これからやってくるメタバースの世界は楽しみです。 しかしながらそんな未来だからこそ、均質化された工業化住宅や集成材を構造材に使った木造住宅と異なり、天然木の家はリアルな世界に残っていくように思います。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.09.30 /
第94回:夢かなう
秋の気配を感じるようになるとバラの季節になりますね。 華やかな春のバラと異なりますが、気温の関係なのか香りや色合いが鮮やかで、一輪一輪の艶やかさを感じます。 先日キッチンカウンターにバラを飾りました。手前のブルーのバラの青はフェイクです。 後ろに見えるホワイトのバラをブルーの色素の花瓶に一晩挿しておくと、バラの茎の道管が吸い上げてバラの花弁をブルーに染め上げます。 青いバラは現実には存在しなくて花言葉は「不可能」でしたが、ある企業の努力で青いバラが完成し、花言葉は「夢かなう」となりました。 但し、その青はアンティークカラーのようでコバルトブルーの鮮やかさではありません。 皆さまの夢をかなえたいと思ったときに、青いバラを飾ってみてはいかがですか。 渡邊工務店はお客様の持ち家の夢をかなえるお手伝いを担っていると思っています。 ところで日本人の持ち家の夢は注文建築がメインブランドで、規格住宅や建売住宅、ましてや中古住宅はセカンドブランドの様に扱われています。 中古住宅の資産価値は新築に比べて極端に低く20年も経つと半分以下になります。 このことは、日本では常識ですが世界では非常識であることをご存じですか。 少し古いデータですがその傾向は今も同様で、住宅投資と住宅流通の中身が日本と随分異なるからです。 国力の大きいアメリカは新築住宅も多く見られますが、ほとんどが建売住宅でその間取りも規格住宅の組み合わせです。 世帯当たりの住宅購入負担は注文住宅に比較して低くなるように思います。 しかし、アメリカの一般的な分譲地は美しくて住みやすいように思いますね。 スーモジャナールより引用 日本のローコスト住宅のたたずまいとは異なるように思います。 建売の規格住宅だからこそ、ファサードのデザイン(建物の正面のデザイン)を大切にしているように思います。 欧米の常識はフロンティア精神(開拓者精神)に富み、生涯に何回も引っ越しをして人生を切り拓いていく国民性で育まれ、日本の様に農耕民族として土着志向が強く結果的に持ち家を終の棲家と考える価値観は違いがあり、複数回の転居を前提としているので住宅を大切な資産として守り、居住している建物に更に付加価値を付けて市場の商品として将来高く転売する意識があるように思います。 結果的に、住んでいる家族も毎日快適な暮らしを過ごせることになると思います。 毎年の投資額は低くてもインテリアはアップグレードされ、建物の日常の維持管理やエクステリア、ガーデニングも美しく保たれ、中古住宅の価格が新築時を上回ることは当たり前で住宅の平均寿命も結果的に長くなります。 アメリカの地域住民は分譲地の維持管理意識が高く、分譲地の芝生が綺麗に整えられ、庭木が剪定(せんてい:樹木の枝を切り形を整えたり風通しを良くすること)されて、美しい理由は公徳心(社会の一員としての自覚に基づき、公共のマナーや利益を守ろうとする心)が高いからだけではありません。 管理されていない家があれば、その事実が地域全体の不動産価値を低下させることになり自分の不動産の資産価値を毀損(きそん:利益・体面などをそこなうこと)するからともいわれ、芝を刈らないでほったらかしていると訴訟になることすらあるようです。 渡邊工務店では規格住宅、天然木の家「ふたり」シリーズを販売しています。 こちらの天然木の家「ふたり」はグローバルスタンダードの家と考えています。 天然木の家「ふたり」は、多くの住宅メーカーが注文住宅のセカンドブランドとして一部間取や仕様変更等をできるようにし、注文住宅のワンランク下の価格戦略を中心に販売している住宅とは異なります。 天然木をふんだんに使い、渡邊工務店の職人の技術で建てる高品質な住宅です。 普段の暮らしに天然木の安らぎを感じながらも、インテリアや暮らしの工夫に自分らしさを出して毎日を楽しんでいただけると思います。 欧米の様に価格戦略を追求する為には材料や間取りを規格化しなければなりません、 規格化の基準が本物志向なのか、注文住宅をメインブランドとしたセカンドブランド的な低価格狙いなのかで住宅の質に大きな違いが生まれると思います。 注文住宅のセカンドブランドで持ち家の夢をかなえても少し寂しいようにも思います。 天然木の家「ふたり」は若い世代からシニアまでの時間軸を考えてプランを作りこんだ住宅なので、住宅初期投資と様々なライフサイクルコストを考えると注文住宅以上の暮らしの付加価値を、最適なバランスで生涯を通して得ることができると考えています。 規格住宅と注文住宅では住まいの文化が異なるのだから、間取りの変更や仕様の変更を認めるような注文住宅に寄った甘い企画住宅的要素は、後々せっかく建てた住宅の価値を下げることになるように思います。 最初の見た目の価格が安いからと言って、当初の規格の意図を減殺して小さな変更で注文住宅の様に造るなら、最初から注文住宅で造る方が価格的にも使いやすさもベターだと考えます。 規格住宅「ふたり」がグローバルスタンダードの世界の家として、皆さまに価値を認められ、日本でも欧米と同じように資産価値が増していく世界基準の家として認められていくようになれば嬉しく思います。 住宅取得の選択肢として規格住宅をご検討いただければと思います。 当社ワタナベビレッジに規格住宅、天然木の家「ふたり」のモデルハウスが展示されていますので機会があれば是非内覧していただければ有難く存じます。 ■「天然木の家・ふたりVer.2」展示場について詳しくはこちら ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.09.08 /
第93回:住まいは巣まい
ひと夏の出来事ですが、野鳥のヒヨドリが我が家の庭のハナミズキに巣をつくり、四羽のひな鳥と子育てを終えた親鳥が巣立っていきました。 一度だけ驚かさないようにして、ヒヨドリの巣の写真を撮らせて貰いました。 巣作りの施工力は驚くほど丁寧で、半円状の巣の中にひな鳥が大人しくしていました。 外敵に気づかれず身を守る為なのか、ひな鳥の鳴き声を聴いたことはありませんでした。 綺麗な巣ですが子育てが終わると使うことも無く、翌年の再利用もされないようです。 勿体ないですね。 ヒヨドリがオスとメスのつがいで巣作りをするのは子育ての為です。 ネコやヘビやカラスなどの外敵に見つからないよう2.5m位の高さの木陰にお椀型に巣を作りましたが、その理由は卵やひな鳥の安全を全方位から守るためらしいです。 ところで住まいという言葉は、古くは鳥の巣に由来があるそうです。 古い時代には人間も夫婦で住まいをつくるのは、育児や子育ての為だったと思います。 住まいは巣まいですね。 リスクの高い出産や育児の時に外敵から家族を守るシェルターとしての役割は、ヒヨドリの巣と同じように人の住まいにも必要だったのかなと思います。 昔に比べて人は長生きになり、社会の変化や世帯の意味合いも多様化し、子育て以外にも様々な価値観が家造りに付与されるようになってきました。 ヒヨドリはひと夏の出来事として巣立ちますが、人は社会で生き抜くために長い時間をかけて幼少期から青年期を学びの為に過ごすので、暮らしの本拠となる住まいの環境がその後の人生に大きく影響を与えていくように思います。 立派に振舞う人達やリーダーシップを発揮する人達も、赤ん坊や子どもの時には両親に守られて育ってきた住まいでの暮らしがあったと思います。 幼少期から青年期に家族や人を想う心、そして世界を考える心を育むような住まいで暮らしていれば、大人になってからきっと貴重な経験として人生の財産になるように思います。 時が経過し家具や家屋が古くなった時に、安価で簡単に作られたものは長く使い続けることも修復して直すこともなかなか出来ないように思います。 ただ古いだけではアンティークとしての価値も、心の想いとして記憶に残すことも難しいように思います。 ヒヨドリは何千年の歴史の中で巣作りの技術を遺伝子に伝えてきたと思いますが、人の住まいも確かな材料と、それを活かす技術、そしてその伝承が大切なことと思います。 渡邊工務店の確かな技量と経験で建てられた天然木の家で、家族の歴史を肌で感じ、住まいの空間に心を宿すような愛着が芽生えることによって、成長期に形成される情操(じょそう:美しいものやすぐれたものに触れることで素直に感動することのできる豊かな心。また、その心の働き。)や世界観に少しでも寄与できたなら嬉しく思います。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.07.29 /
第92回:オクラの花
菜園で育てている赤オクラの花が咲きました。 赤オクラの栽培は初めての挑戦ですが、こんなに花が可憐(かれん)だとは意外に感じました。 スーパーの野菜売り場で見慣れている青いオクラでなく赤オクラを育てようと思ったのは、オクラは色に関係なく栄養価が高い野菜ですが、赤オクラの赤い色素に含まれるアントシアニンが抗酸化作用をもち、免疫力を高め、眼精疲労の回復として期待できるため、シニア世代はもちろんスマホを離せない世代にも魅力的な食材だと思ったからです。 但し、アントシアニンは熱に弱く、加熱すると独特の赤色も消えてなくなるので料理のレシピには工夫が必要です。 一例をご紹介すると赤オクラの莢(さや)をそのままディップで食べるレシピや、赤オクラをスライスし、コンパニオンプランツ(:育てたい野菜や花のそばに植えることで、良い影響をもたらす植物)として一緒に育てているバジルと和えて、レモン・ツナ・黒コショウ・オリーブオイルで調理したスパゲティはワインによく合う料理でした。 しばらくは、我が家の食卓は赤オクラ三昧の料理があふれることになりそうです。 こちらの赤オクラの菜園は私と同じ世代の男女のグループで育てています。 いろいろなご縁があって性別や職業や環境の違う人々が集まると、仕事をしていた時のビジネスを通じて得た交流とは違う楽しさがあります。 人生百年時代を考えると、人は生まれて20年位は成長や学びの時期で、見守る親と共に大変なりにも楽しい時間を過ごします。 20才を越えて大人になって仕事に就き、伴侶に巡り合い、子育てを経験して40年位過ごして60代となります。 リタイアしてしばらくは夫婦ふたりの暮らしを送り、いずれ1人になる40年間を過ごすことになるケースが多いのかなと、私自身を振り返ると思います。 このように考えると定年退職した後の人生は、人生のマラソンの折り返し地点を曲がったばかりで、ゴールはまだあと半分の先の方にあるように思います。 もしそんな人生をマラソンの様にリアルに思い描くなら、ゴールまでのプランを若い時代の走り始めたころから考えてみることも如何でしょうか。 ゴールまでのイメージがあればそれまでの苦しい事や悲しいことも乗り越える力となり、楽しい事や嬉しいことは思い出として先々に楽しむことができるようになると思います。 マラソンランナーも入賞者はゴールまでのプランを描いて完走されているようです。 各ライフステージの思い描く具体的なイベントは、様々な生活シーンにあると思います。 今回の菜園や以前ご紹介したガーデニング、日々の料理やそれを楽しむ仲間達や家族と一緒の生活シーンは楽しいものだと思います。 旅行や外食の様にお金は使いませんが、我が家を中心に生活時間を使い、若い夫婦でもシニア世代でも誰かを頼りにお金を払って時間消費をすることから解放され、自分たちで何かに取り組んで自由時間の自給自足を行うことが実現します。 そんなにお金が無くても人生のゴールまで楽しく充実した人生を送るプランニングのポイントが、自由時間の自給自足ができる家かもしれません。 そんなライフスタイルに共感頂ける皆さまには、渡邊工務店のモットーである「天然木で建てる百年住み継ぐ家」のような日々の暮らしを通して我が家への愛着が増し、早く帰りたくなる家、休日は家族や仲間たちと楽しく暮らす家がお役に立てるように思います。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.07.07 /
第91回:センテナリアン
玄関に夏の花のカリブラコワが咲いています。 カリブラコア カメレオン ダブルピンクイエローという品種で、咲き初めの蕾はイエローですが、花が開くに従い花びらがグラデーションのようにピンクに変化していきます。 少し離れて眺めると、一品種ですが様々な花の寄せ植えの様に華やかな感じになります。 今回はセンテナリアンのお話をさせていただきます。未来のセンテナリアンになっていく、若い人達にとっても大切な話題だと思います。 センテナリアンとは、百歳以上の長寿者を指す言葉で「一世紀以上を生き抜いた」という意味があります。 老人福祉法が制定された1963年は日本の百歳以上は153人でしたが2020年には80,450人となり、およそ30年後の2050年には50万人を超えるといわれています。 現在70歳前後のシニアの方々は、30年後に多くの方が50万人のセンテナリアンの仲間入りとなり、現在30歳前後の世代では将来もっと多くのセンテナリアンが誕生しそうです。 渡邊工務店のホームページに掲載している「お客様の声」の中に、幼子のスナップ写真を拝見させていただくことがありますが、渡邊工務店のモットーである「天然木で建てる百年住み継ぐ家」は、そのお子様にとって「百年住み続ける家」になりますね。 ご参考:お客様の声より リンク先:兵庫県健康財団 リンク先:日経電子版 日本の総人口は減少傾向ですがセンテナリアンは増えていきます。 センテナリアンに対する啓発(けいはつ:人を教え導き高い知性や理解を与えること、一般の人が気づかないような点について専門の観点から教えること)活動が盛んに行われるようになってきたことが背景にあると思います。 <センテナリアンの3つのリスク対策とは> 1、健康的に日常生活を過ごす為のフレイル対策 フレイルとは、健常から要介護へ移行する中間の段階と言われ「加齢により心身が老い衰えた状態」のことで、早く対策を行えば元の健常な状態に戻る可能性がありますが、放置すると生活の質を落とすだけでなく、さまざまな合併症も引き起こす危険があります。 できるだけ長い期間、健康で生活の質を落とさず快適に暮らすための予防効果として、軽度のストレッチや運動を継続的に行うことを生活習慣に取り入れるといいですね。 2、認知症対策 認知症は様々な要因がありますが、加齢による認知症は誰も避けて通れない問題です。 高齢になれば認知症になるという前提で、住宅のバリアフリー化や介護設備、介護制度、施設の活用をすることも考慮に入れ、認知症対応の将来に備え、本人も家族も平穏な時を過ごすために、健常の時より家族とあらかじめお話をすることが大切なことだと思います。 3、百歳までの暮らしを支える金融資産の長寿リスク対策 金融資産の長寿リスクとは、長生きすることによって、定年後の生活費や医療費、介護費用などの負担により、老後生活に備えた資金が足りなくなり生活が経済的に困窮する事態になることです。 百歳は祝うべきことですが、経済的な側面において長生きすることにより、老後資産が足らなくなる「長寿リスク」も考えておく必要があります。 対策:例えば積立ニーサで長期の資産形成のシミュレーションをしてみましょう。 ご参考:ニーサとは:(金融庁NISA特設ウェブサイトより) 夫婦二人で40歳からの長期投資において、株価低迷で価格が低いときには購入量(口数)が多くなるドルコスト平均法により20年間60歳まで、二人の口座で月々積立48,658円を行うと、12ヵ月×20年≒1,168万円の積立総額となりますが、分散投資リスク対応の高い、全世界の経済成長と連動する全世界株式のインデックスファンドで積立投資をしてみます。 全世界株式平均利回りの過去20~30年の平均利回りは6~7%位ですが、今回は平均利回り5%で投資結果を計算してみました。そうすると20年後の60歳の時に総資産額は2,000万円となります。 ご参考:積立投資 シミュレーション (金融庁) また30歳から30年間、同様の投資商品を利回り5%で月々積立24,031円の積立を続けると、60才の時の総資産額は2,000万円になり、月々の積立負担は先程の一人分位です。 若い人達の資産形成のポイントは、少額でも時間を味方に早めの積立が良いと思います。 複利の長期投資の場合、長期にわたる投資資産の増え方は「雪だるま」に例えられます。 過去30年の世界経済は長期では成長していますが、景気低迷による株安や為替変動も経験し、資産形成は長期期間の積立継続と分散投資によるリスク対策が肝心だと思います。 そして高齢期の課題は、投資で築いた2,000万円の資産の長期に渡る取崩し方です。例えば60歳から年の利回りと同率の5%で2,000万円の資産を取崩すと毎年100万円になりますが、年の利回り率と取崩し率が同率なので百歳になっても資産は減ることなく2000万円の資産を守りながら、年100万円の収益の自己年金が得られることとなります。 但し、投資の未来は不確実なので自己責任と言われていることもお知りおきください。 また、株式投資一辺倒にならないよう預金や保険などのポートフォリオ(各種金融資産の組み合わせ)を預金は今必要なお金、投資は将来必要なお金、保険は万が一に必要なお金として見直して、現在から老後の資産形成のリスクを考えることが重要です。あとは夫婦二人でライフステージに合わせた働き方を計画し、収入を増やすことも考え家族の将来の具体的な老後の収支計画と管理方針を立ててみるのも良いと思います。 こうしてみるとセンテナリアンのリスクは住宅の寿命と似たところがあると思います。 フレイル(高齢者が健常な状態から要介護状態になるまでの中間の段階)のようなことを起こさない為、厳選された素材、卓越した技術で家を造り、60年長期保証システムをベースにメンテナンスに万全を図り、設備機器の改修や外壁等の修繕の為の積立金の準備を怠らないようにすることなどです。 なにより渡邊工務店はスーパーセンテナリアン(百十歳以上の長寿)の歴史のある会社なので、皆さまの家守としてずっとこれからも支えて続けていくことへの安心感も大切な事柄だと思います。 上記の図は2015年総務省の国勢調査によります。 リンク先:公益財団法人長寿科学振興財団(あいち健康の森健康科学総合センター内) ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.06.13 /
第90回:アップサイクル
SDGsの達成やカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡にさせること)の実現に向けた取り組みは企業にとっても今や当たり前で、渡邊工務店も様々な取り組みを行っています。 そのような取り組みの中にアップサイクルがあります。 アップサイクルとは、使われなくなったモノに新しい価値を与えることで、元より価値の高いモノへと生まれ変わらせる取り組みのことです。 ちなみに、古着やタオルを掃除用の雑巾にする場合は、価値が低くなるためアップサイクルに対してダウンサイクルと呼ばれます。 再利用という点ではリサイクルと同じように見えますが、アップサイクルは製品がもたらす「価値」に着目し”新たな価値を生み出すこと”を最大の目的としています。 例えば、以前このコラムでも紹介した古民家をリノベーションして宿泊施設やカフェに再生したケースがアップサイクルになると思います。 “第78回:丹波篠山市福住を訪ねて” 古民家→宿泊施設 福住宿場町ホテル(ホームページよりホテル玄関前と街並み) “第51回:古民家カフェの杉柱” 古民家→カフェ RAWZEN FARMS CAFE(インスタグラムより杉柱の店内) 築120年の古民家を再利用し、現在神戸で大人気のカフェです。 アップサイクルは、廃棄を前提としないサステナブル(持続可能)な経済モデルを実現するアクションであり、アップサイクルで生み出される付加価値によって環境負荷の削減をすることはSDGsに繋がる重要な活動だと思います。 アップサイクルのポイントは、新たな価値を生むためにアイデアやデザインの力が大きく働いていることだと思います。 渡邊工務店はモダンデザインにも通じる数寄屋の心や、他社に真似できない歴史・匠の技そして素材を活かす工務店としてアップサイクルに挑戦しています。 最近の取り組みの一つに天然木を活用したマンションリノベーションがあります。 天然木が心地よい築20年のマンションリノベーション(渡邊工務店ホームページ施工実績より) 機能性が高く、コンクリートのイメージが強い、ややもすると無機質的なマンション空間を、天然木の風合いでリノベーションを行い暮らしの質をアップさせました。 そして古民家再生やリノベーションだけでなく、新築の場合においても、旧家にあった柱や欄間、建具を活用し、新たな意匠や役割を変えて新築工事に再利用しお施主様の想いをのせて趣のある上質な空間にアップさせるケースもあります。 古材を活かしたビルトインガレージのある混構造住宅(渡邊工務店ホームページ施工実績より) このような考え方や施工実績を備えた渡邊工務店でリフォーム・リノベーション、建替工事、新築工事をご検討いただけたら嬉しく思います。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.05.17 /
第89回:バウハウス
今回はバウハウスを紹介したいと思います。 ドイツ語のバウハウスとは1919年にワイマールに誕生し革新的教育を行った芸術学校のことです。 「建築の家」との意味で初代校長のヴァルター・グロピウスが名付けました。 近代建築の四大巨匠(ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエ、ヴァルター・グロピウス)の内ミース・ファン・デル・ローエとヴァルター・グロピウスの2人がバウハウスに関わっています。 バウハウスは1933年ヒトラーのナチスにより、わずか14年間で閉校に追い込まれました。 しかし、その思想は後の世界の建築デザインや工業デザインに大きな影響を与えました。 バウハウスとその関連遺産群は、1996年世界遺産に登録されています。 工芸と美術が合併して発足したバウハウスの初代校長のヴァルター・グロピウスは「芸術家と職人の間に本質の差はない。階級を分断する思い上がりをなくし、職人の新しい集団を作ろう」と呼び掛けました。 大工や職人の確かな技術を重んじる渡邊工務店の一員として嬉しい言葉です。 技術や機能を伝承する職人の心は合理主義・機能主義を重視することになり、バウハウスの中心的な価値観としてその後の工業デザインを進化・発展させる基になったと思います。 「iPhone」や「IKEA」の美しくシンプルで機能性を重視したデザインに受け継がれています。 日本では、グッドデザイン賞に参加するような企業に影響を与えているように思います。 その中にはバウハウスコレクションを所蔵している企業もあります。 バウハウス発祥で私たちの生活の中の使い慣れた家具として有名なものにスチールパイプ椅子があります。 それは1925年、バウハウス出身のマルセル・ブロイヤーがデザインした「ワシリーチェア」から始まります。 マルセル・ブロイヤーは鋼管という素材に注目し、多くの家具をデザインしました。 このアームチェアは自転車のハンドルからヒントを得て鋼管を椅子に使うことを思いついたと言われています。 木彫の重厚なデザインの家具が当たり前な当時、鋼管を屋内用の椅子に使用することは画期的なことで、その後の椅子のデザインに大きな影響を与えた椅子です。 バウハウスの美術教官で画家のワシリー・カンディンスキー(Wassily Kandinsky)が愛用したことから、彼の名を取り「ワシリーチェア(Wassily Chair)」と命名されました。 私がバウハウスを知ったのはワシリー・カンディンスキーの絵画がキッカケとなります。 ポスターを額に入れて部屋に飾っているほど気に入っています。 線と面と角が際立ち音楽も感じてバウハウスだなと思うのは私の個人的感想です。 ワシリー・カンディンスキー 「コンポジション-8」 私は46年前に、あるレコード店でレコードジャケットの絵が気に入りLP版レコードを購入しました。そしてその絵の画家のカンディンスキーを知り、バウハウスを知りました。 あっという間の46年でしたが、建築や住宅の仕事に興味を持つキッカケとなり、私の職業人生に大きな影響を与えたレコードジャケットで今でも大切にしています。 ワシリー・カンディンスキー 「即興画 7」 渡邊工務店の創業は明治40年で西暦1907年です。 バウハウスが誕生する12年前となります。 100年という歴史の重みを感じるとともに、自身の人生を振り返っても時間は思ったより早く流れるように感じます。渡邊工務店の「天然木で建てる百年住み継ぐ家」が本物として評価されるよう、これからも末長く歴史を積み上げていかなければいけないと思いました。 バウハウスが数寄屋の心に通じるところもあるようです。 「バウハウスと茶の湯」の著者山脇道子は1930年、夫で建築家の山脇巌とともにバウハウスに入学しました。 実際にバウハウスで学んだ経験がある山脇道子さんのコメントで、「私は茶の湯の世界に生まれ育った人間です。そんな私が、何も知らないまっさらな頭でバウハウスに学びはじめて、あっと思ったことがありました。それは、 バウハウスと茶の湯 はとても似ているということです。突拍子もないことに聞こえるかもしれませんが、いずれの世界にも共通しているのは、シンプルかつ機能的であることを良しとし、材質の特性をできるだけそのまま生かそうとする姿勢です。このことに気づいた時、バウハウスでやっていけると初めて自信を持てたような気がしました」とあります。 ドイツでも日本でもシンプルで機能的な素材を活かすデザインは、相通じるものがあるように思いました。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.04.26 /
第88回:省エネ住宅≠快適住宅
新緑が鮮やかな季節になってきましたね。 先日、育てているチューリップの球根に栄養を行き渡らせる為、花が開く直前の蕾をカットしその蕾をカレー皿にアレンジしてみました。 冬の寒さは遠のき、夏の暑さはまだ先のことです。 省エネに一番縁遠くて快適なこの時期に空調システムについて考えてみたいと思います。 省エネ住宅を評価する基準としてUA値という言葉をよく耳にすると思います。 Uは熱貫流率の国際的に決められた記号で、Aは平均の意味を現すAverageの頭文字Aになります。 UA値は日本語にすると「外皮平均熱貫流率」、英語では「Total Heat Loss」となります。 外皮とは家の外側の部分のことを示し(壁、屋根、窓、床、基礎など)、UA値とは家全体の断熱性を示す数値です。 UA値のUの言葉の意味としては、1㎡の部位の表裏に1℃の温度差があったときに1時間に伝わる熱の量を表し、部位を構成する断熱材の種類や厚さによって変わる値です。 1時間に伝わる熱の量ですから、当然値が小さいほど熱を伝えにくく断熱性が高い住宅、建物と言えます。 このようにUA値とは温度が1時間当たり建物の1㎡当りにかかる外皮貫流熱量のことです。 W数で表すと1㎡当り1度の温度変化は1W熱量が必要でありUA値=1.0です。 全く同じ断熱仕様で同じ大きさの建物でも、建物ごとに部位面積は異なりますので、UA値は建物ごとに計算しないとわからない値となります。 住宅一棟をUA値で検討される場合のチェックポイントは、UA値はメーカー仕様や断熱仕様で一律にアピールできる値ではないということです。 計算式: 外皮平均熱貫流率(UA値:W/㎡K)=建物が損失する熱量合計(W/K)÷外皮面積(㎡) 一般的な2階建て40坪(およそ外皮面積350㎡の場合)で検討してみましょう。 UA値=1.0の場合: 350㎡×UA値1.0=350W(温度が1度上下変化するに必要な熱量) 2階建て40坪の建物で真冬の日の0度の室内温度を20度まで20度上げたいとき、または真夏の40度の時に室内温度を20度まで20度下げたいときは20度×350W=7000Wのエネルギーが必要です。 UA値が0.5の場合は同様の計算式なので3,500Wの熱量で足ります。 よってUA値を1.0から0.5に小さくすればエネルギー(電気代)も半分になります。 家庭用ルームエアコン14帖タイプはおよそ4.000W、18帖タイプはおよそ5,600Wの能力なので、UA値0.5の40坪の住宅では熱量計算だけなら1台のエアコンでクリアできます。 下記表は平成25年省エネ基準のUA値省エネ基準です。 地域区分 1地域 2地域 3地域 4地域 5地域 6地域 7地域 UA値 0.46 0.46 0.56 0.75 0.87 0.87 0.87 主な都市 旭川 札幌 盛岡 仙台 新潟 名古屋 福岡 UA値は低い値に越したことはないですが、住宅の外皮から熱の出入りを少なくして省エネ対策を旨とするUA値は愛知県において0.46あればエアコン1台で十分なように思います。 しかしながら、このように省エネ住宅を実現しても快適住宅にはなりません。 空気は混ざりにくく、そのままでは各部屋の隅々まで伝えにくい性質を持っています。建物内の空気の流れを人為的に万遍なくいきわたるように管理する必要が生じます。冬でもサーキュレーターが重宝されるのはこのことが理由の一つだと思います。 家の中には玄関、トイレ、洗面所、廊下、階段、寝室、子供部屋など様々に区切られたスペースが随所にありますが、空気の自然の力に任せている事が、快適な暮らしを送る為には必要熱量エネルギーを超える複数のエアコンを備え付けざるを得ない背景となっています。 どんなにUA値が低い高気密高断熱住宅も、室内空気の質の管理をしないと折角の省エネ水準が活かせず、過分なエネルギーを加え「快適空間」を実現する必要があります。 その為に複数の個別エアコンの設置や、独自の全館空調システムを設置するケースがありますが、初期の投資費用が多くなり、その後のメンテナンス費用や機器交換費用、日々のエネルギーコストも多くなると思います。 渡邊工務店は百年住み継ぐ家をモット―とし、60年長期保証システムによる建物維持管理で快適な暮らしを長期にわたって送って頂きたく存じます。なのでその間、空調機器の動力機械部分は何回か機器を更新する必要があります。 渡邊工務店は大風量・小温度差機能により室内の快適な空気の質を管理する動力機械部分を、コストパフォーマンスが高く、壊れにくくて管理のしやすい市販家電メーカーエアコン1台で可能とする次世代全館空調「マッハシステム」によって実現し、部屋ごとにエアコンを複数設置する対応や、独自の全館空調システムに比べて初期投資費用の低減と、設置後の長期にわたるメンテナンス費用や複数回に及ぶ機器交換費用の低減を可能とし、経済的にも費用効果の高い快適住宅の実現に取り組んでいます。 私たちの取り組みは国連が提唱するSDGs「持続可能の開発目標」の考えかたと合致し、それぞれの目標に貢献できるものと考えています。 家庭用エアコン1台で家中の冷暖房ができ、同時に換気、空気浄化、加湿、除湿も行う次世代全館空調「マッハシステム」を採用し、多くのCO²を排出するエアコンの使用量を格段に減らすことができる経済的かつ環境に優しい省エネ住宅の普及促進により7,9,11,12,13番の取り組みに貢献しています。 渡邊工務店の家造りは、住む人の暮らしを豊かにするだけではなく、社会を豊かにする地域に優しい家造りです。 ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■SDGsの取り組みにについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.03.14 /
第87回:防災住宅
防災住宅の役割は地震や台風などの自然災害から家族や財産を守ることだと考えられています。 今の日本で新築する場合、耐震等級3を初めとした住宅の頑丈さにおいて、過去の震災レべルに耐えられる建物の強さは当たり前だと考えます。 これからは防災住宅として、災害後の困難な生活や新しいタイプの災害であるパンデミック(感染症が世界的に大流行する状態)に対応し、しなやかに回復していくレジリエンス住宅(平常時にはエネルギー使用量を抑制しながら、非常時にも自立的にエネルギー供給が行える住宅のこと)が求められていくように思います。 渡邊工務店施工:飛島村三福一時避難所 1.被災生活のハード面の対策: 具体的にはライフライン(電気、水道、ガス、下水道)が寸断された1週間の被災生活に耐えて、回復に備える住宅と暮らし方だと思います。 ライフラインの寸断による災害時の苦難は大変なことですが、マグニチュード8~9級の南海トラフ地震は今後40年以内に発生する確率が90%程度とされています。 愛知県では南海トラフ地震を想定して県庁業務継続計画を策定しています。 下記資料は南海トラフ地震を想定した時の愛知県庁業務継続計画の一部です。 実際に起こった阪神・淡路大震災の被害との比較でまとめてあります。 渡邊工務店のレジリエンス住宅の取り組み 太陽光発電システム、家庭用蓄電池、EVコンセントを設置し、普段は太陽光発電システムや蓄電池を組み合わせることにより昼夜バランスの良い省エネ対応で快適に暮らしながら、被災した場合は、昼間は太陽光発電システムでエネルギーを創り、夜は太陽が沈み発電できないため家庭用蓄電池やEV(電気自動車)・PHV(外部から電源をつないで充電できるハイブリッド車)の車載バッテリーで停電しても電気を供給し安心して暮らせるように準備する。 太陽熱温水器を屋根に設置し、太陽エネルギーを高効率で温水に変換し蓄える。 災害時に早く復旧させることができるプロパンガスを使いガスインフラ対策とする。 給湯器の給湯タンクを利用して断水の時の対応をとる。 雨水タンクを雨どいと連携して設置し水を確保する。普段は庭の水やりや打ち水になど利用。エアコン1台で運用できる全館空調「マッハシステム」を搭載し快適性と省エネに寄与(貢献)。 これらは国土交通省の主管する令和元年度(第1回)サステナブル建築物等先導事業(省CO₂先導型)において、渡邊工務店も参加するプロジェクトが採択された内容の一部で、プロジェクト名は戸建住宅新築区分ハイブリッド太陽エネルギー利用住宅先導プロジェクトです。 実際にお客様の住宅として建築し、普及型タイプを街角モデルハウスとして、見学期間の後販売させていただきました。 2.被災生活のソフト面の対策: ① 情報 近隣の防災拠点、指定避難所を調べておく。 普段から支援者、友人、地域工務店等の頼れる人達との連絡体制を確保しておく。 災害時に誰でも使える無料Wi-Fi「00000JAPAN」の活用を確認しておく。※どの通信会社のスマホでも無料で利用可能。大規模災害発生後スマホが長時間利用できないおそれがあると判断されると、災害発生から72時間以内に開放される。 役所のSNSのフォローはしておく(特に防災関係)。 ② 近隣危険地区の事前把握 ブロック塀の確認。鉄筋の腐食などの劣化を考えると耐久年数は20年~30年。地震時の急な倒壊による負傷の防止。余震で倒壊するリスクも把握しておく。 また倒壊ブロックによる避難、支援、救援復旧、交通の妨げリスクの確認をする。 古い家屋・ビル・古木の確認。 ③ 知識の蓄積 火災、津波、水害、土砂災害等、疑わしい時は行動をする(避難)。※空振りは許されるが、見逃しは許されない。大怪我や死に繋がる場合もある。 必要な備蓄品を用意し保管しておく。ローリングストック方式(普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくこと)により実際に試してみる。 帰宅困難者になった場合の対応を想定する。 今いる場所付近の避難場所を確認。防災アプリ:Yahoo防災速報等の活用。 AEDの場所の確認をしておく。 外出時の水の確保。災害救援ベンダー(普段は通常の自販機。災害等で停電になった際、人的操作で自販機内の商品を搬出する事ができる。)の利用。 コンビニの利用。復旧が早い、停電でも営業できる。 3.パンデミックによる感染症対策の渡邊工務店の考え方: 渡邊工務店の住宅に搭載されている全館空調換気システム「マッハシステム」がこの度、特許を取得しました。 ウイルスや菌、それらの飛沫等による感染症の患者、および接触者等と家庭内感染のリスクが少なく自宅療養することが出来る技術として確立し、換気による高い空気清浄を得ることができます。渡邊工務店としては、パンデミックによる感染症対策として風邪やインフルエンザ等の感染症対策にも役立ち、レジリエンス住宅の役割を負うのではないかと考えます。 これからの住宅は、日常は省エネで快適な暮らしを送りながらも、万が一大きな災害に遭遇した時に丈夫で強く安全であることはもちろん、被災後からの回復に強くしなやかに対応して暮らしが続けられる、レジリエンス住宅が求められるように思います。 ■エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら -
2022.02.18 /
第86回:ビタミンカラーの冬の花
立春を過ぎたとはいえ寒いですね。 寒さで気持ちが落ち込む時には気分を上げたいと思い、ビタミンカラーの冬の花を玄関前に置いて元気になれるように寄せ植えにチャレンジしました。 寄せ植えの花の写真は冷え込んだ朝に撮りましたが、11月に植えてから12月には写真のようになり、このまま4月の終わりまで花を咲かせて楽しませてくれそうです。 寒さに強く、萎れた花を摘んでも次から次に花芽(成長して花になる芽)が上がって咲き続けるパンジーのイエローをメインにホワイトを真ん中に入れて、ガーデンシクラメンのレッドとパープルを2株植えています。 左端にノースポールを植えたので、これから小さな白い花が咲くと思います。葉物のアクセントとして、シルバーリーフのプラチーナと初雪カズラを入れています。 下の写真の右のプランターは、イエローとホワイトのパンジーの寄せ植えで、その花の中に、小さなバラの花のようにミニ葉ボタンを3株植えています。 左のプランターはブルーとパープルのパンジーと同系種のビオラの寄せ植えです。 これらの寄せ植えは草丈の低い花なので、足元に視線が行き風景の邪魔をしません。 庭先やベランダ、ウッドデッキ等のアクセントとしても冬の景色を元気にしてくれます。 春までの楽しみですが、だからこそ気軽にトライできたのかなと思いました。 ホームセンターの園芸コーナーに立ち寄った時は、店先に売られている様々なビオラやパンジーの花に今でも目移りをしてしまいます。 私は園芸のビギナーで冬の花の寄せ植えは初挑戦ですが、体験してみると水やりも毎日ではなく、季節柄病害虫の心配もあまりないので手間いらずでした。 花が咲き続けるのも楽しく、玄関や庭の彩りになる冬の花の寄せ植えは皆様にもお薦めしたいと思いました。 ■渡邊工務店の家造りについて詳しくはこちら ■最寄りの展示場について詳しくはこちら ■資料請求はこちら