2018.07.11 /
第18回:マッハシステムと天然木の家
全館空調は冷暖房をメインに高気密・高断熱のメリットを活かす空調システムですが、今回は弊社が推奨する省エネや換気の質にこだわりを持っているマッハシステムについてご紹介いたします。
1.マッハシステムの次世代全館空調2大特徴 ☜ここをクリック (特許取得)
①市販の壁掛エアコン1台で冷暖房を実現し、省エネに寄与。
②換気の質にこだわり、冷暖房以外に4つの快適空気環境機能【換気・空気浄化、除湿、加湿】をプラス。
2.高気密・高断熱とは:
①断熱材を使用して建物の断熱性を高める。
②隙間を無くして建物の気密性を高める。
3.高気密・高断熱により計画的な換気は実現可能となる。
法令計画換気とは:2時間に1回室内空気全ての入替(2003年建築基準法で義務化)
<計画換気の目的>
①人の呼気や臭い等を排出するための換気。
人が呼吸で排出する二酸化炭素は安静時一人当たり1時間で
15ℓになり、その為に1時間当20~30ℓの換気を要します。
②局所換気。
レンジフード、お風呂の換気扇等、臭い・煙・湯気等が出ている時に必要。
③全館換気。
高気密・高断熱住宅から結露の被害を守る換気。
④シックハウス対策としての換気。
建築部材や家具から発生するVOC(揮発性有機化合物)の排出目的の換気。
4.全熱交換ユニットを使用した第一種換気システムによる換気の質のこだわり。
●パナソニックエコシステム(株)より計測と換気空調計算の技術的な協力支援。
●国土交通省の「住宅・建築関連先導技術開発助成事業」に採択される。
<事例>
計画換気(2時間に1回)では1時間に0.5回室内換気が必要となり、8畳間では計算上16立方メートル/hの換気となります。
8畳間に大人二人が寝ていると、CO2濃度は計算上2,000ppmを超えるそうです。
よって計算上は別途換気扇を設置する必要が生じます。
マッハシステムは家全体で空気が循環しているため、CO2濃度は計算上750ppmとなり計画換気の枠内できれいな空気に生まれ変わります。
循環させる空気は浄化した後、夏はエアコンの除湿機能、冬は加湿器を空調室の側に設置して調湿し、個別の小型送風機にて、各部屋にきれいな空気を送り込みます。
花粉やPM2.5対策にも有効です。
小型送風機で、大きな川の流れのようなゆっくりとした空気の流れを作り出すので、部屋の隅や細かいところにも淀みなく、優しい無輻射熱のきれいな空気環境を作り出せます。
元の空調機の風力だけで全館に空気を循環させようとすると、送風機から出る風力が強く不快になり、また空気環境の淀みが出る原因ともなります。
※きれいな空気環境を空調機の高能力なシステムで実現。各社の外部室外機の確認をしてみてください。マッハシステムは建物の外部にエアコンの室外機1台設置。
5.渡邊工務店がマッハシステムを採用した大きな理由:
天然木の家にマッチした空調システムだから。
日本伝統の木造建築は天然木そのものが建物構造体となり、大きな大黒柱や梁が意匠材として日本人の心に響き、無垢の柱そのものや、床材、壁材、家具や建具が化粧材として趣を醸し出します。
そのような本格木造建築は日本の厳しい四季にも耐えて、法隆寺をはじめとして町々の神社仏閣等のように何百年も地元の皆様に愛されている建物が多々あります。
マッハシステムによる空気環境は、天然木にとっても日本の四季の気象変化の負荷を軽減し、建てた当時の住環境を永く後世に伝えていく為に重要なアイテムだと思います。
結果的に、天然木に優しい空調システムは、女性や幼い子供たち、そしてお年寄りにも優しいシステムとして快適な暮らしを見守ることができる次世代空調システムであると言えます。
また、永く維持管理をするにあたり、壁掛けエアコン1台分の交換費用がメインです。
数台分のエアコン初期費用に比べるとマッハシステムの初期投資費用は少々高くなりますが、その後のエアコン交換費用を考えると割安なシステムだと思います。
マッハシステムの仕組 ☜ ここをクリック
総合住宅展示場のモデルハウスや、見学会を開催させていただくお引渡し前のお客様の建物でご体感頂ければ嬉しく思います。