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2019.09.19 /
第38回:音楽と天然木
芸術の秋になると色々なところで音楽を聴く機会が多くなりますね。 私はジャズが好きで車の移動中よく聴いています。 ところでスターバックスのようなカフェで流れている音楽は、ジャズと呼ぶより環境音楽であると、某映画の中で語られていました。 ジャズは演奏者自身の人生の本物の音(ライト・ノート)の追求をするものと言われるように、同じ曲でも演奏者それぞれが固有の音を追求しています。 その為、同じ曲でも演奏者が異なると全く違う曲のように聴こえ、同じ演奏者でもその日の気分、天気によって演奏する度に感じが異なります。 本物の家を追求する家造りにも通じるところがあるように思います。 そんなところから人生に照らしあわせて、歴史をたどってきた大人達がお酒を飲みながら一人でバーに居るという情景がジャズと似合うように思います。 バーでお酒が入ると格好を付けた感じに酔って、何かを語ってしまいますね。 たまにはハードボイルドを気取って、バーボン片手にしんみりとするのも楽しいと思います。 先日訪れた神戸のジャズのライブバーベイズンストリートでひと時を過ごし、そんな思いを致しました。 その時の演奏風景です。 音が無いのが残念です。 (ボーカル中川さつき ピアノ片岡ゆき ベース三原脩 ドラム平山惠勇の皆さん) 自宅にオーディオルームを設え、バーコーナーを造るようなオーダーをお客様から頂くことがあります。 そんな時はライブバーにいって、本物を体感してみると参考になるかもしれません。 天然木の建物は音にも優しくてプロの演奏者からも高評価を頂いています。 オーディオ環境としてのシアタールームやリビングルームにマッチすると思います。 春日井展示場のオープンライブの時に、展示場のリビングルームでクラッシックのピアノトリオ Trio Luce(トリオ・ルーチェ)の皆さんにジャズのスタンダードナンバー、You'd Be So Nice To Come Home Toを演奏していただきました。 クラッシックベースなので、いつものジャズの雰囲気と少し違っていましたが、それも良かったです。 春日井展示場紹介動画の後半に演奏して頂いていますのでご覧いただければ幸いです。 (トリオルーチェの春日井展示場リビングでの演奏会) 「天然木の家・快適エコライフ」春日井展示場について詳しくはこちら 天然木で建てる家の効果についてはこちら -
2019.09.10 /
第37回:百年住み継ぐ家
9月に入り、秋の気配を感じるといよいよ行楽の季節ですね。 皆様におかれましてはどこかお出かけの計画は決まりましたか? もし、これからご検討されるのなら、犬山市にある博物館明治村もその候補に入れていただければ嬉しく思います。 明治村の案内を読むと、「明治時代は、我が国が門戸を世界に開いて欧米の文物と制度を取り入れ、それを同化して近代日本の基盤を築いた時代で、明治建築も従って江戸時代から継承した優れた木造建築の伝統と蓄積の上に、新たに欧米の様式・技術・材料を取り入れ、石造・煉瓦造の洋風建築を導入し、産業革命の進行に伴って鉄・セメント・ガラスを用いる近代建築の素地を築いた。」そうです。 帝国ホテル中央玄関などの歴史的建造物や様々な建物の中には、100年以上たった木造住宅で、メンテナンスがしっかりされている住宅が建っていました。 外観は趣があって、新しい設備を施せば今でも快適に住めるように感じました。 少しマイナーなのかもしれませんが、私の好きな建物のベスト3を紹介いたします。 それぞれの建物にまつわるストーリーが建物をより感慨深くさせてくれます。 紹介しきれない建物は、実際に明治村を訪れて体感していただければ嬉しく思います。 ナンバー1(2階建):神戸山手西洋人住居 1887年頃(132年前) 当時神戸が横浜と並んで貿易港として発展しており、建物にも洗練されたものが求められたために西洋風のお洒落な建物が建てられたと考えられるようです。 現在の神戸は港の見えるハーバーランドのモザイク、その向かいにある海に浮かんだようなメリケンパークオリエンタルホテル近辺が多くの人達を楽しませているように思います。 神戸はスイーツやパンは美味しくて、小粋なレストラン巡りも楽しめます。 夜になると路地裏のジャズバーの灯りが港町の異国情緒を醸し出します。 こちらの建物をそばで眺めてみると100年前の昔からそんな感じなのかなと思いました。 ナンバー2(平屋):森鴎外・夏目漱石住宅 1887年(132年前) 森鴎外・夏目漱石がそれぞれ借家として住んでいた家だそうです。 この家で鴎外の「文づかひ」や漱石の「吾輩は猫である」が執筆されたそうです。 ナンバー3(3階建):東松家住宅 1901年(118年前) 名古屋の中心部堀川沿いにあった商家とのことで、三階建ての木造建築です。 江戸時代にはいかに富裕でも武家以外のものが三階建ての建物を造ることは許されず、慶応時代になって許されたとのことでした。 中に入ると当時の商家の面影が偲ばれます。 写真は、町家中庭の三階までの吹き抜けです。 これから建てられる皆様の建物も様々なストーリーを育んでいくことと思います。 ところで、弊社は今年で業歴112年となります。 渡邉工務店は今年から新しく60年長期保証システムを採り入れました。 このシステムは、「百年住み継ぐ家」となるような、長くお付き合いしていく為の信頼の証として、外部の機関と連携を取り、業歴のおよそ半分の60年を保証期間としています。 どの様な想いからこのような取り組みに至ったのかを、中日新聞にて掲載された「百年住み継ぐ家」に対する弊社社長の対談記事からご理解頂ければ幸いに存じます。 本来建物は人が暮らしていないと朽ちていきますが、明治村の建物をみると、多くの人が訪れ、メンテナンスもしっかりされているのでエイジングが利いた、良い雰囲気で建っていました。 博物館の建物なので当時のままの状態で大切に維持されていますが、これから新しく建てる天然木の建物も、大工や職人のしっかりとした技量と、定期的に新しい設備や機能を付加し、メンテナンスを欠かさなければ、暮らし易い「百年住み継ぐ家」になるのかなとも思いました。 伝統技法で建てられたしっかりとした建物であるならば、5年毎にチェックして、経過年数に合わせてリフォームをしていけば、天然木の建物だからこそ、60年経っても、佇まいと風合いに満ちた愛着のある住宅として住み継がれていくように思います。 渡邊工務店の60年長期保証システム 「百年住み継ぐ家」に対する弊社社長の対談記事 -
2019.08.05 /
第36回:愛知の暑さ
梅雨が明けた途端、厳しい暑さが続いておりますが、皆様体調はいかがでしょうか。 名古屋にある白川公園の若宮交差点に渡邊工務店の温度計付きの大型看板(音楽好きならビルボード)がありますが、信号待ちで38℃を刻んでいました。 マッハシステムのお話を新たにコラムで記述したいところですが、あまりの暑さで断念します。 愛知の暑さは凄いと思います。全館空調システム『マッハシステム』の快適さを是非展示場でご体感頂ければ嬉しく思います。 焼き直しにはなりますが、以前さわやかな季節に記載させていただいたコラムを見て頂ければ幸いです。 「第29回:マッハシステムで高原リゾートのような暮らしを」のコラムで、体感感覚を 住宅との関係では、「第18回:マッハシステムと天然木の家」でシンプルに説明させて頂きました。 よろしければご覧ください。 エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら 最寄りの展示場について詳しくはこちら -
2019.07.09 /
第35回:夫婦のお互いの呼び方と「天然木の家・ふたり」
7月6日の土曜の朝、NHKテレビの「チコちゃんに叱られる」で夫婦の呼び方の寸劇をしていました。 若いころはお互いの名前で呼び、子供が生まれるとお母さんとお父さんと呼び、夫婦喧嘩をすると「私はあなたのお母さんではありません」と奥さんが応答し、孫ができるとおばあさん、おじいさんと呼び合っていました。 家族の中での役割りが夫婦のお互いの呼び方に影響を与えているようです。 私も同じような経験をしてきたので、微笑ましく見ていました。 しかしながら、夫婦二人になってもお互いのお呼び名がおばあさんやおじいさんで、お互いの1人称の名まえを呼びあうご夫婦は少ないのでしょうか? ところで、渡邊工務店の規格住宅「天然木の家・ふたり Ver.2」展示場でのお客様とのエピソードに似たような話がありましたので、ご紹介いたします。 「天然木の家・ふたりVer.2」展示場がリニューアルオープンした際に、建物と共に紹介させて頂きました。こんな内容でした。 “ふたり”の家の1階のリビングはリゾート感満載の勾配天井です。 バリ島にあるヴィラのようなイメージです。年配のご夫婦にもご覧頂きたい展示場です。 また、”ふたり”の家のモデルハウスのご来場がキッカケで、若いご夫婦が年を経て、いずれ訪れる未来のふたりの姿を想像していただければ、大変嬉しく思います。 今回のリニューアルでは、展示場でお会いした、60代のご夫婦の話に共感して、インテリアを設えてみました。そのご夫婦の話を少し紹介させていただきます。 子育ても終わり、ふたりの子供たちも家を出て、それぞれに家庭を持っています。 いずれ、孫を連れて遊びに来た時に、楽しく過ごせる家に建て替えたいとの想いから建築の計画が始まりました。 今の家に住み始めた頃は、ご主人のお母さんと同居の二世帯住宅で、子供たちも幼くてワイワイガヤガヤの大家族の賑やかな生活が、今でも楽しく思い出されるとのことです。 楽しい思い出の家ですが、元気なうちにと建替えを思い立ったとのことでした お話をしていて、奇妙に感じる事がありました。 それは、こちらの60代のご夫婦、「お父さん」、「お母さん」と相手のことを呼ばれていたことでした。 そのことをお伝えすると、子育てが大変だったのでいつの間にかこうなってしまった。今更、名前で呼ぶのも照れくさいし・・・ とのことなので、家を建て替えることをキッカケに、今まで、親御さんのお世話や、子育ての為に頑張ってきたのだから、お互いの呼び名を「あなたと私」でとお願いし、今度は自分たちの為の家、そう「ふたり」の家を作りませんかとご提案致しました。 いかがですか? それぞれのご夫婦が、思い出をつむぎ、そして懐かしく振り返ることの出来る家造りの参考に「天然木の家・ふたり」がお役に立てれば幸いです。 モデルハウスは、若い二人にもご満足いただけるインテリアコーディネートに設えてみました。 天然木の家でありながら、規格住宅にすることで、リーズブナルな価格を実現しています。 これから訪れる様々なライフイベントや、二人の未来を想像してこの展示場をご覧頂ければ幸いです。 スタッフ一同、皆様のご来場を心よりお待ちしております。 予約制「天然木の家・ふたりVer.2」展示場の詳細&ご予約はこちらからどうぞ。 規格住宅「天然木の家・ふたり」についてはこちらをご覧下さい。 -
2019.06.12 /
第34回:天然木とワシントン条約
一つとして同じ物の無い天然木の木材は、集成材に使われる木材や貴重な銘木として珍重される木材など様々です。 ワシントン条約(絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)は、野生動植物の特定の種が過度に国際取引に利用されることのないよう、これらの種を保護することを目的とした条約です。1973年にアメリカ合衆国のワシントンにおいて採択されたことから、ワシントン条約と呼ばれ、現在、約180カ国・地域が締約国になっています。 この条約には「附属書」とよばれる規制の対象となる動植物のリストが掲載されており、絶滅のおそれの度合いに応じて規制内容が異なり「附属書Ⅰ」・「附属書Ⅱ」・「附属書Ⅲ」の3つに分かれています。 それぞれ保護のレベルにより商業取引はできないもの、輸出許可証をもって商業取引できるものなどにランク分けされています。 実は木材もワシントン条約のリストに掲載されているものが種々有ります。 最近のニュースで知るところですがローズウッド(紫檀)が厳しい基準の木材にランク変更になりました。 バイオリンなどの楽器、スピーカー、高級家具、仏壇などに珍重されていましたが、今後の供給を考えると心配してしまいます。 そんなこともあって、先日岐阜高山のお箸専門店で紫檀の箸を見つけたときは思わず購入してしまいました。 端材で作れるのか2,000円で購入できました。 弊社木材センターの木材の中でローズウッド(紫檀)を探して見ましたが、見つけることができませんでした。 黒檀の木材は何枚かありました。何れもマメ科の堅い木で銘木として貴重な木材です。 その他様々な木材があるので、ご来場いただいて探索いただければ幸いです。 東濃桧や長良杉など、地元の植林された木材は循環型資源なので、同じ天然木でも皆さんにお使いいただくことで、より美しい森や山、そして川を育むことになると思います。 過日木材センターで選んだ両耳付きの本栂材(前回のブログをご参照下さい)で作成した腰掛が完成しましたので、お披露目させていただきます。 ▲完成の腰掛 ▲弊社木材センターの耳付本栂木材 皆さまも気に入った天然木で、何か造作にチャレンジしていただければ嬉しく思います。 -
2019.04.25 /
第33回:バスツアー棚卸しフェア
現在渡邊工務店でご参加の募集をしています「天然木の家・和魂洋才」神宮東展示場さよならバスツアーのコースに、本社木材センターでの天然木棚卸しフェアがあります。 ちょうど渡邊工務店木材センターの板材(本栂で長さ200㎝、幅約35㎝、高さ6.5㎝ ¥45,000‐)を使って自邸玄関の腰掛を作ろうとしていますので、ちょっと紹介させていただきます。 膝が悪くなり玄関で靴を履くのに苦労することが多くなったことがきっかけです。 長さ120㎝、高さ42㎝の腰掛作成の為、両耳付きで木肌の好みに合うものを探し出しました。 腰掛の足の部分も上記板材をカットして同じ材料で作ります。 木材センターには様々な木の種類、寸法の木材がいっぱいありますので、棚卸しフェアは天然木に興味のある方は是非楽しみになさってください。 卸価格が黄色いタグで明記してありますので安心です。ちなみに加工費用は別途掛かります。 (私の選んだ本栂材、黄色いタグに価格が表記されています。) (木材センター内の他の木材) 選んだ板材の特徴は両耳付きです。 板材で耳付きというのは木材を綺麗に四角くカットするのではなく、樹皮が付いていた耳と呼ばれる部分を残して製作する、木の外皮部分をそのまま活かして加工するものです。 内側の板目の色も外側の白太と内側の赤身に変化があり、趣があると思います。 両耳付きはテーブルや腰掛に使うことが多いと思います。 見た目の自然さ、触った時の感覚に味があって、好みの加工方法の一つです。 片耳付は木材の片方が綺麗にカットされていて、キッチンのカウンターや洗面所のカウンターに使うことが多いと思います。 それでは、両耳付き材の活用事例をご紹介いたします。 テーブル こちらは片耳付材の事例です。 (式台) (洗面カウンターとキッチンカウンター) 今回は耳付木材のご紹介でしたが、大きな大黒柱等の柱材、スクエアなカウンターになるような様々な木材がありますので、天然木に興味のある方には是非ご体感頂きたいコースです。 皆様のバスツアーのご参加をスタッフ一同、心よりお持ちしております。 「天然木の家・和魂洋才」神宮東展示場さよならバスツアーについて詳しくはこちらをご覧下さい。 各展示場情報について詳しくはこちらをご覧下さい。 -
2019.04.11 /
第32回:健康長寿の家
健康長寿の家と耐久性の高い家は少しニュアンスが異なると思います。 建物の長寿命を考えるときは、物理的に長持ちする材料を選択することを重視することがあります。 木より鉄やコンクリート、石やレンガ、そしてタイル、場合によっては新技術で開発された独自の新素材を使って長持ちする。 無機質で工業製品のような長持ちする家だけを長所として捉えるのではなく、日々の暮らしに寄り添った長持ちさせたくなるような家も良いと思います。 人工的な新しさのままの建物よりも、手入れの行き届いた古い木造の建物や街並みもいいものだと思います。 日本人の肌感覚で健康長寿命の家は、天然木を使い、熟練の専属大工で施工された日本建築の家、長持ちする家より長持ちさせたくなるような家だと思います。 そして家守りとしてその家の長寿命を担っていくのは、その建物を建てた代々続く地域の工務店が相応しいと思います。 例えば住宅会社が60年長期保証を標榜するのなら、その60年の家守りをその住宅会社にゆだねるには、その倍位の120年近い社歴があって安心できるのではと思います。 長期保証のシステムとして、60年長期保証の仕組みは作ることはできますが、その期間を家守りとしてお付き合いし、維持管理をしていくには相応の社歴が必要だと思います。 その維持管理の内容は高度な技術で対応するというよりも、私たちの歯のメンテナンスと同じように定期的な検査で状況を目視・確認し、虫歯や歯槽膿漏で痛み、抜歯をするようになる前に適切な処置を行い、年を重ねても残存歯数が約20本あれば食品の咀嚼が容易で快適な生活ができ、そして何よりも丈夫な自分の歯は長生きの源泉であることとよく似ているように思います。 日本歯科医師会が提唱されている80歳で自分の歯を20本持つことを目指している8020運動と同様のような感じかなと思います。 この8020運動の目的は健康で快適な長寿社会の実現で、年を重ねても快適な質の高い生活を長く続け、個人の負担だけでなく、医療費軽減による国の財政負担の軽減にも寄与していくことだと思います。 私たちの歯もいくらお金をかけて義歯を造っても、自分の歯で生活する方が快適ですし、治療の痛みもなくて見栄えも良く、何より多額の費用も掛かからず長生きの源となります。 住宅の長期維持管理の趣旨も末永く快適に暮らし、突発的で大きな費用もかけず、見栄えの良い家を維持管理していくことなので、自分自身の歯の維持管理と同じような意味合いになるのかなと思います。 住宅会社の建物の維持管理のスタンスは、愚直に末長くお付き合いを続けていくことだと思います。 そう考えると、どんな長期管理システムよりも我が家を建築した住宅会社が無くなってしまうことが一番の長期維持管理継続のリスクになると思います。 いつでも外観が見られる渡邊工務店の施工事例として白鳥庭園の清羽亭が築30年ほど経っています。 白鳥庭園を訪れて頂くと、維持管理を継続しながらそれなりに古くなった木造建築の佇まいを感じて頂けると思います。 エイジングケアを正しくして、時の流れを風情として楽しめる家もいいと思いますが、如何ですか? 渡辺社長が欠かさず実施しています出来映え検査に私もよく同行いたしますが、その折長寿命住宅に関するお話をお引渡し前の建物を見ながらお聞きすることがあります。 今回のコラムはそんな時にお聞きしたお話を参考にさせて頂きました。 実は、4月27日土曜日の中日新聞新聞朝刊にて、中日新聞の経済部長による渡辺社長のインタビュー記事が掲載されます。 そのインタビュー取材が4月5日金曜日 中日新聞本社1階応接室で行われました。 その中で長寿命住宅についても語られていますので、4月27日土曜日中日新聞朝刊掲載のインタビュー記事をご拝読頂ければ有難く存じます。 (4月5日金曜日 中日新聞本社 1階応接室 インタビュー取材風景) 渡邊工務店の歴史について詳しくはこちらをご覧ください。 -
2019.04.09 /
第31回:リ・バース60
住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の住宅融資保険付きリバースモーゲージ型住宅ローン、通称「リ・バース60」を利用した建築申込が渡邊工務店で初めてありました。 天然木の本格木造建築に強みのある渡邊工務店のお客様は、若いお客様だけでなく、ご年配のお客様の建築も数多く手掛けさせていただいています。 「リ・バース60」の申込条件が60歳以上ということで、渡邊工務店としても今後ご利用されるお客様が増えていくように思います。 リバースモゲージと通常の住宅ローンの違い: リバースは「逆」という意味、「モーゲージローン」は不動産を担保にした借り入れのことです。 住宅ローンは最初に借りて、借り入れた額を毎月返済するのに対し、リバースモーゲージは最初に借りた借入金額や、毎月年金のように借りる借り入れを最後(死後)にまとめて返済するので、「逆住宅ローン」といえるかもしれません。 「リ・バース60」は最初に借り入れを起こし、毎月の返済額を「金利のみ」に設定する為、高齢の方々が例えば定年後の日々の生活費負担を通常のローンよりも軽くして生活の質を金銭面から支援したり、通常のローンを借りて最後まで払いきれるかという不安を払拭する機能があると思います。 「リ・バース60」の意義は、従来もリバースローンの制度はありましたが、様々な不確定リスクを金融機関単独で贖いづらいところ、住宅金融支援機構が支援することで運用し易くしたことだと思います。 「リ・バース60の内容」 今回のお客様は65歳で、今年仕事をリタイアされます。 自宅の老朽化の為リフォームも検討しましたが、今後のリタイア後の長い人生を考えると建替えた方がいいのかな、できれば夢であるカフェサロンを作って色々な人をおもてなしして、豊かな暮らしができたらいいな、との想いで新築に至ったとのことでした。 ご検討頂いている建物は規格住宅の「ふたり」でした。 (ふたり外観パース) 「ふたり」のリビングで実現されるカフェサロンの雰囲気はこんな感じでしょうか? (飛島ふたりモデルルームリビング内観) 規格住宅「ふたり」について詳しくはこちら 「リ・バース60」について詳しくはこちらをご覧ください。 -
2019.04.03 /
第30回:森の声が聞こえる
渡邊工務店の建物に入ると、天然木の香りが感じられると思います。天然のアロマのようです。 木の香りは森の声なのかもしれないという興味深いお話をお聞きした事があります。 森の木々は根を下ろしているので動くわけにはいかないけれど、香りを放つことで外敵から自分達を守っているかもしれないとのことです。 また、ある特定の外敵が来ると周りの木々にそのことを知らせる為に香りを放つこともあるそうです。 木の香りは森の木々のコミュニケーションツールで、人の言葉に近い性質をもっているかもしれません。そうすると天然木の香り豊かな建物で暮らしてゆくことは、森の声を聞きながら暮らしていることかもしれませんね。 木の香りは人間にとっては心地良いアロマ効果がありますが、抗菌、防蟻、防ダニ、防虫などの効能も知られています。 この木の香りは人間には有益なようで、抗菌剤や芳香剤、入浴剤に活用されています。 芳香剤ではなく、天然木からダイレクトで木の香りを嗜んでいただければ嬉しく思います。 ぜひ、渡邊工務店の各展示場で本物の木の香りを体感してください。 4月14日(日曜日)には渡邊工務店で植林ツアーを開催いたします。 今年はすでに満席となっておりますが、来年の植林ツアーにはご参加いただければ嬉しく思います。 森の声を聞くチャンスなので楽しみにして頂ければ幸いです。 天然木の香りを感じていただける渡邊工務店の展示場について詳しくはこちら 天然木の効果などさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。 -
2019.02.25 /
第29回:マッハシステムで高原リゾートのような暮らしを
マッハシステムの特徴は、小温度差・大風量の実現で室内空気環境を空気の対流や輻射熱によらず、空気そのものからの伝導で冷暖房する仕組みです。 真冬でも、そして真夏でもちょうど風の穏やかな高原リゾートの中にいるような雰囲気を醸し出します。 5月の上高地の小川のせせらぎ 空気の性質から空調や全館空調システムについて考えてみたいと思います。 1.人に対して熱の伝わり方: ①熱源と離れている場合は空気の「対流」により空気を介在して熱エネルギーを移動。 ②電磁波で熱エネルギーを「輻射」し空気を介在しないで熱エネルギーを移動。 電子レンジ、ぽかぽかの陽だまり。 ③「伝導」直接熱エネルギーを伝える。 いずれも「採暖」として、熱エネルギーを受ける体の部位は暖かいが、そうでない部位(背中等)との温度差が生じる場合がある。 2.その理由は空気の性質 ①空気は熱伝導率(熱を伝える力)が低く、比熱(熱を保有する力)も低いので、空気を介して熱発生体から人へ熱を移動させる為には大量の気流を起こして移動させる必要がある。 「輻射」による採暖では空気を介在しないので、「輻射」面でない体の部位は採暖が難しいのかなと考えます。 ②空気には浮力があるので、空気介在の熱移動は室内上下の温度差を生じさせる。 空気はそれ自体運動体ではないので、自立的にまんべんなく部屋の隅々まで循環しない。 熱移動させて部屋の隅々までまんべんなく空気環境を整えるには強制ファンによる送風が必要。 3.もし空気が水と同様な熱伝導率と比熱なら大変なことになる。 サウナの室内は100℃前後、水の熱伝導率は空気の100倍、比熱は4000倍になるので、同じ性質になるとサウナ室に入った途端熱湯風呂、温泉卵状態になってしまい大惨事となる。 逆にその熱を伝えない空気の性質が断熱材や羽毛布団、ダウンジャケットの快適性に寄与しています。 空気はエアコンのような熱を伝えるという意味では、非常に扱いづらい性質の持ち主でもあります。 4.マッハシステムが空気にできること。 小温度差・大風量により「対流」や「輻射」ではなく、「伝導(直接空気から温度が伝わる)」で熱が伝わる空気環境を作る。 高原やリゾートのような空気環境を室内に実現。 よって真冬でも20度前後の温度設定で快適に過ごせ、体全体にムラのない状態を作ることができます。 マッハシステムは一台のエアコンで作った空気と循環室内空気、外からの新鮮な空気を空調ユニットでブレンドし、住宅内の各エリアにDCファンを設けてエリア全体の空気をゆっくりとした大河の流れのように管理し、結果的に大風量となるが小温度差のストレスを感じさせない優しい風で建物内を循環しています。 全館空調やエアコンの送風口からは、室内気温に比べて高い温度の空気を強い送風力で送り出しますが、各部屋・各エリアにそのように送風した新しい空気とそのエリアの空気が自然に最適環境の状態にブレンドされることは空気の性質上難しいと考えます。 マッハシステムの室内空気環境に対するこだわりが高原の暮らしを想起させてくれます。 建物室内の部屋や該当エリアの空気環境を高原のような自然環境に近い状態にするには、空調室で新しい空気・循環してきた空気をフィルターで浄化し、快適気温に一度ブレンドした小温度差の空気を、エリアごとに個別のDCモータを設置し、大風量で家の中を大河のようにゆっくりと流れるよう管理することにより実現できると考えます。 大河の流れはゆっくりですが大量の水を運びます。 写真にあるような上高地の小川のせせらぎは速く流れますが、少量の水を運んでいきます。 このような空気環境は天然木にも優しくて、天然木にこだわる渡邊工務店がマッハシステムを選択し推奨する理由の一つでもあります。 渡邊工務店は、愛知県内に6か所マッハシステムを導入した展示場がございます。是非一度訪れてその快適さを実感していただければ幸いです。スタッフ一同、心よりお待ちしております。 エアコン一台で快適空間「マッハシステム」について詳しくはこちら 最寄りの展示場について詳しくはこちら